ヒストリー

ケニア国小規模園芸農民組織強化計画プロジェクト【SHEP】(2006年〜2009年)

【画像】JICAは、ケニア国農業省と園芸作物開発公社を実施機関として、小規模園芸農民組織の組織強化・収入向上を目的とした技術協力プロジェクト「小規模園芸農民組織強化計画(Smallholder Horticulture Empowerment Project:SHEP)」を2006年から2009年までの3年間に実施しました。プロジェクトでは、小規模農家が市場に対応した栽培や営農、輸送の課題に自ら取り組めるようその能力強化を支援した結果、約2500名の対象農家は、平均して2倍以上の所得の増加を実現しました。2007年のベースライン調査時には、2万2,794Ksh(ケニアシリング:1kshは約1.19円)だった農家の平均所得は、2009年のSHEP終了前には、4万7,131Kshと約2倍に増加しました(名目値)。特に、女性の増加ぶりは目覚ましく約2.3倍を記録しました。

小規模園芸農民組織強化・振興ユニット【SHEP UP】(2010年〜2015年)

2010年、SHEPの成果を受け、第2フェーズ「小規模園芸農民組織強化・振興ユニット(SHEP UP:Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion Unit Project)2010年〜2015年」がスタートしました。ケニアの農業省作物局園芸部傘下にSHEPユニットが設立され、全国の小規模園芸農家(約14,000農家)に対してSHEP事例を活用して支援するシステムが構築されました。こうして、全国にSHEPアプローチが広がったのです。

地方分権下における小規模園芸農民組織強化・振興プロジェクト【SHEP PLUS】(2015年〜2020年)

一方で2013年よりケニアでは、地方分権化に伴い、小規模農民支援・普及の主体は地方行政(カウンティ)に移行することになりました。このような状況下において、より効果的・効率的な「SHEPアプローチ」の改善を行い、地方行政が「SHEPアプローチ」を継続的に実施・普及していくための体制作りを行っていく支援として「地方分権下における小規模園芸農民組織強化・振興プロジェクト(SHEP PLUS:Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion Project for Local and Up-scaling)が2015年から2020年まで実施されています。このプロジェクトを通じ、カウンティー政府が自らの資源(予算及び人的リソース)を活用し、農業普及の一環としてSHEPを活用することが期待されています。