JICAの取り組み

効果的な援助の在り方の発信

開発援助を取り巻く目まぐるしい環境の変化の中で、JICAは国際社会に向けて、積極的にその立場を発信してきています。

援助効果向上パリ宣言の進捗確認と今後の取組について議論が行われた、アクラ・ハイレベル・フォーラム(2008年9月、ガーナ)では、日本/JICAは、特に、途上国政府のオーナーシップに必要な能力開発(CapacityDevelopment:CD)の重要性について発信し、その結果はフォーラムの合意文書にも反映されましたが、その後もOECD/DACの場や開発現場で、具体的なCD支援に関し、知見を共有し、主導的な取組を進めています。

グローバル化に伴う地球規模課題への取組みについては2009年より、特に気候変動対策に関して、JICAの研究や具体的事業に基づいた有効な提言を、国際開発金融機関の年次総会やCOP15など、機会を捉えて継続して発信し続けています。

開発の効果のスケールアップ

他の開発援助機関とのパートナーシップ強化のもう一つの重要な目的は、開発事業の効果のスケールアップです。2008年5月の「第4回アフリカ支援東京会合(TICADIV)」のメッセージ等にもあるように、途上国の開発ニーズは膨大で、ドナー国や国際援助機関は、未だ十分そのニーズに応えきれていません。更には、気候変動対策等の新しい課題への対応や金融・経済危機後の中・長期的な経済成長のためのインフラ整備やソーシャル・セーフティ・ネットの整備など、近年開発援助に対するニーズはより多様化しています。これらの膨大かつ多様なニーズに対応するためには、開発援助機関相互のパートナーシップ強化が必要になってきています。

JICAは、OECD/DAC諸国や国連機関、国際開発金融機関などの伝統的な開発援助機関に加え、2010年から正式にDAC加盟国となった韓国や、中国及びタイなどの新興国の援助機関、近年存在感を増してきているイスラム開発銀行などの国際機関とも、パートナーシップを強化してきています。これらの機関の中には、JICAと覚書を取り交わし、具体的な連携分野における連携を進めているものもあります。

従来より連携を進めている、世界銀行やアジア開発銀行、更にはフランス開発庁(AFD)などの機関とは、グローバルな開発課題や、地域別・国別の援助のあり方等に関する包括的な協議を実施しています。協議の結果、現場での具体的案件について更なる連携が進むと共に、国や分野の共同分析レベルの連携や戦略の共有も進展しています。

また、韓国、中国の援助機関やイスラム開発銀行とは、相互の援助重点分野やアプローチ、事業実施の方法などにつき、情報交換を進め、将来的な開発援助における協力関係の構築を目指しています。