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- ナイジェリア ― 注目分野(農業・栄養分野)
AgriTechを中心に、ナイジェリア農業・栄養セクターにおいて、民間連携を力強く推進していければと思っております。ぜひ担当者までお声掛けください!
特に応募を期待する領域
■農業(小農振興)
・仲介業者を減らし、農家の利益向上と市場アクセスを拡大するデジタルプラットフォーム
・生産履歴・トレーサビリティのモニタリング
・ポストハーベストロストを減らす技術(例:低コスト冷蔵庫など)
・スマホを活用した農業向け金融サービス
・センサー・ドローン・衛星画像を活用した農業最適化技術
・農業機械化・農機シェアリング
■栄養
・栄養補助食品、離乳食、給食、サプリメント
・栄養改善アプリ開発(生成AIや画像解析を活用し、栄養不足のリスク評価や食事のサプリメントの提案)
・SMS、WhatsApp、アプリを用いた栄養教育
応募を期待する背景・ナイジェリア国の現状
■農業
ナイジェリアの農業は、GDPの約1/4を占める基幹産業であり、労働人口の約1/3が従事しています。しかし、農業の大部分は小規模農家による伝統的農法に依存しており、生産性の向上が課題となっています。農業生産の約90%は地方部に居住する小規模農家によって担われていますが、資金調達の困難さやインフラの未整備により、商業的な農業への転換が進んでいません。
国内の食糧供給は、人口増加率に比べて農業生産の伸びが追い付いておらず、食糧価格の上昇を招いています。2023年のインフレ率は24%に達し、特に治安が不安定な北東部では深刻な食糧難が発生しています。また、収穫後の食品ロスは年間約100億ドルに及び、40~50%の農作物が経済的価値を失っているとされています。
政府は農業機械化や金融アクセスの改善を進めていますが、民間金融による農業投資は全体の3.8%にとどまり、農業セクターへの資金流入が限定的であることが課題です。
■栄養
ナイジェリアでは、栄養不良が依然として深刻な課題となっています。2018年時点で、5歳未満児の発育阻害率(stunting)は37%、低体重率(underweight)は23%、急性栄養不良率(wasting)は9%と報告されています。栄養不良は5歳未満児の死亡率を高める要因の一つとなっており、水衛生、保健、食料の確保、栄養知識の欠如といった複合的な要素が関与しています。
食料価格の上昇も栄養不良を悪化させる要因の一つです。ウクライナ危機とCOVID-19の影響により、食品不足と価格の高騰が発生し、貧困層の栄養状態が一層悪化しました。また、栄養改善の取り組みは複数のセクターにまたがるものの、各セクターが縦割りで実施しており、政府の調整機能の向上と栄養政策への予算確保が求められています。
ナイジェリア政府はマルチセクターアプローチを推進し、農業、保健、水衛生などの分野と連携した栄養改善を目指しています。しかし、実際には政策の実行力が不足しており、特に地方部では栄養改善のためのインフラ整備や支援が行き届いていない状況です。
参考リンク
■ 戦略文書
■ JICA関係プロジェクト
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