【スポーツと開発】JICA中国の取り組みのご紹介

2021年12月9日

カンボジア体育教育支援に取り組む特定非営利活動法人ハート・オブ・ゴールド(岡山県)がJICA理事長賞を受賞!

JICAでは、毎年、国際協力事業を通じて開発途上国の人材育成や社会・経済発展に多大な貢献をされた個人・団体に対し、その功績を讃え、表彰しています。第17回を迎える今年度、岡山県を拠点に活動する団体、ハート・オブ・ゴールド(以下HG)がJICA理事長賞を受賞されました!この機会に、JICA中国の「スポーツと開発」への取り組みをご紹介します。

内戦から現在の姿に復興したカンボジアの体育教育を長期にわたり支援

「自分で自分をほめたい」が流行語となった、バルセロナ、アトランタ五輪メダリストの有森裕子さんが代表理事を務めるハート・オブ・ゴールド(HG)は、スポーツを通じて希望と勇気をわかちあうことを目標として、岡山県を拠点としてスポーツ分野での国際協力をする団体です。1993年のカンボジア内戦終結以降、1996年からアンコールワット国際ハーフマラソンの開催に尽力し、そこで培われたカンボジア教育省体育教育関係者との縁をきっかけとして、2006年から現在に至るまで15年にわたり、JICA草の根技術協力でカンボジアの小中高の体育の学習指導要領と教員指導書の作成に取り組んできました。どのような活動をしておられるのか、活動の様子をご紹介します。

広島の宝、サンフレッチェやカープとも連携してきました

楽しくボールを追いかけることができる日々がいつまでも続くことを願っています。

JICAはJFA(公益財団法人日本サッカー協会)、Jリーグ(公益社団法人日本プロサッカーリーグ)、WEリーグ(一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ)と、サッカーを通じた国際協力と開発途上地域の発展を目的とした連携協定を結んでいます。中国5県を管轄するJICA中国はセンターを広島県の東広島市に置いています。その為、地元のプロスポーツチームである、サンフレッチェやカープとも連携して、スポーツを通じた国際協力に取り組んできました。
サンフレッチェ広島の元選手で、チームの国際親善大使を務める中島浩司さん。中島さんは、アフリカの国々でサッカー指導を通して日本との交流を深めてこられました。また、広島東洋カープでは、スリランカの野球指導者育成のためスリランカから研修生を受け入れて頂いたり、スリランカの子供たちのために、野村謙二郎元監督が現地で野球教室を開催して、交流を深めました。
その他、レノファ山口事業部の大滝さん、元サンフレッチェ広島や大分トリニータの選手の丸谷さんを招いたトークイベント等を開催する等、各地の地元チームと連携して国際協力におけるスポーツの持つ魅力などを伝えています。

柔道を通じた交流:広島大学からザンビアへ

広島大学大学院国際協力研究科では、青年海外協力隊と連携して、特別教育プログラム『ザンビア・プログラム』を行っており、大学院に籍をおきながら、ザンビアで理数科教員として教育現場に携わることが出来ます。このプログラムがきっかけとなり、2020年には広島大学と、体育会柔道部の学生を青年海外協力隊(短期)として派遣する覚書を締結。「広島大学・ザンビア共和国 柔道連携プログラム」として柔道部員の学生が派遣されました。現地で出会った子供たちの多くは孤児など貧困層でしたが、柔道に打ちこむことで生活が充実し、犯罪は一切行わず、楽しそうに通っており、一緒に柔道を行うことで通じ合える柔道、スポーツの力を改めて感じたそうです。

広島県JICAデスクのブラインドサッカーのエピソードがコミック動画に!

漫画に登場したダニエル君(右)

現在、広島県JICAデスクの羽立推進員は、キーパー以外の選手がアイマスクを装着して音の出るボールを使用する「ブラインドサッカー」のクラブを海外協力隊として派遣されたガーナの盲学校で立ち上げ、活動しました。そのエピソードが、コミチ国際協力まんが大賞の「国際障害者デー部門」に選ばれ、漫画になりました。更に、漫画だけだと見えない!ので、音声解説付きの動画も出来ました。また元サッカー日本代表で現在は障がい者支援の活動に奔走する巻誠一郎さんと羽立推進員がスポーツを通じて「多様な人を受け入れる社会」をつくりたい、そんな共通の思いで対談しスポーツの持つ力について意見を交わしました。

JICAの「スポーツ」にまつわる様々な協力がわかる出版物のバックナンバーをご紹介

JICAの「スポーツ」にまつわる様々な協力がわかる出版物のバックナンバーをご紹介します。