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第五回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」授賞者インタビュー第3弾(最終回)

2025.02.21

大島正裕さん(「エッセイ・評論」部門 最優秀賞受賞)と小迫孝乃さん(「エッセイ・評論」部門 優秀賞受賞)へのインタビューシリーズ、第3弾(最終回)。和やかな雰囲気の中、お二人の熱い想いが尽きません。皆さんもインタビューを読んで、ぜひ第六回にご応募ください!

【募集要項】

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「調査はライフワーク。知りたいという気持ちが学問の原点。」

小迫孝乃さん(以下、小迫):大島さんに質問ですが、大島さんの作品は本当に素晴らしいと思いました。研究をずっとされていたということで、かなり本気で書かれた作品だと思いました。今も同じテーマで研究をされているんですか?

大島正裕さん(以下、大島):同じテーマでの研究というか、ライフワークですね。本業は別にあるので、今回こんな励みになるような賞をいただけて、本当にうれしいです。実は私も歴史学科なんです。調べものをしているときに無限に面白いというのは歴史専攻ならではかもしれないですね。他の人からすると、それ知らなくてもねということも気になりますよね。だから、知りたいという気持ちはよく分かります。

小迫:本当に知りたくて、知りたくて。私の学問の原点はこれかなと思いながら調査していました。単純に面白いな、なんでだろう、だから知りたいというのが学問の入り口だと思っています。

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小迫孝乃さん(左)と大島正裕さん(右)

大野裕枝館長(以下、大野):大島さんは、授賞式のスピーチで若者にも伝えていきたいというお話がありましたね。

大島:最近、若者が海外にあまり出ず、内向きになっているという話を聞きます。100年前は交通機関もない、不便な時代でしたけど、移住した人はとてもエネルギッシュで、楽天的な部分が日本の近代化を進めていったという気がしています。今、日本社会全体が停滞気味ですけど、こういう前に進むエネルギーは忘れたくないと思っています。もしかしたら、我々よりも先人の方がエネルギーを持っていたのではないでしょうか。そういうところを若者が少しでもつかんでくれたら、非常にありがたいです。

大野:メッセージありがとうございます。貧しくて海外に出稼ぎに行った方もいますが、夢を追い求めていった方もたくさんいらっしゃいます。海外移住資料館では、そういったところも伝えていきたいと思います。小迫さんもメッセージをお願いします。

小迫:私は今、障がいをもった子を持つ親や、不登校の子どもの親ごさん相談活動をしています。世の中には悩んでいる人たちが多いですが、和助だったらなんていうだろうなと思って接しています。私には話を聞いても悩み事を解決することはできません。でも苦しい中に少しだけ笑えることを探して伝えています。今日、悩みを吐き出して、明日は前向きになれるように元気を持って帰ってくれたらいいなと。そこには前向きに生きたハワイ移民、和助のスピリッツがあると思っています。

大野:お二人ともすごく似ているところがありますね。本日は、楽しいお話をありがとうございました。

(おわり)

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2024年12月に行われた授賞式にて

受賞作品はこちらから

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