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「長期研修員の素顔と魅力⑦~」

2025.12.19

JICA東京では、2025年JICAインターンシップ・プログラムに参加している日本の大学生・大学院生を受け入れております。インターン生による、開発途上国からの留学生へのインタビュー記事をご紹介いたします。

インタビューアー:田村亜唯(桜美林大学)

長期研修員の紹介: Ms. Munkhtsetseg Tegshjargal(早稲田大学)

はじめに

モンゴルからの長期研修員Munkhtsetseg Tegshjargal(以下、ムンフツェツェグさん)にインタビューしました。現在は早稲田大学で学んでいます。JICA長期研修に参加のきっかけ、日本での研究や生活を通して感じたこと、学び、そしてモンゴルの文化について伺いました。

ムンフツェツェグさん

1. JICA Scholarshipに応募した理由とは

JICA Scholarshipに応募した理由は、幼少期に通っていた学校で折り紙や着物など日本文化に触れ、「日本で学びたい」という思いが自然と生まれたことにあります。さらに、働く中で、JICA長期研修に参加した人々と出会い、その経験談に刺激を受け、自分も学びを深めたいと考えました。

2.研究と将来の展望

私の研究テーマは「金融政策と格差」です。来日前は、モンゴルの経済開発庁勤務し、主に国家レベルでの予算及び開発政策の立案を担当しておりました。この経験から、政策が個人レベルで人々の生活にどのような影響を与えるのかに関心を持つようになり、このテーマを選んだ理由です。研究では、複数の開発途上国における主要な結果を体系的に比較できる「クロスカントリー分析」の枠組みを採用しています。日本で得た知識をモンゴルの発展に役立てたいと考えています。

心に残る日本の風景

3. 日本での生活と学び

日本で最も印象的だと感じたのは、東京のような大都市における混雑の度合いで、これまでに経験したことがありませんでした。また、彼女は日本の伝統や歴史についてもっと学びたいと考えています。友人やSNSのコンテンツ、そしてJICAのイベントなどを通して、日本の文化とその背景・意味についての理解を深めています。昨年の秋に参加したJICAのイベントでは、「伝統的な衣装や遊び、抹茶の点て方」を体験する機会がありました。どの体験も魅力的で、非常に充実したものでした。

興味深い日本の伝統や文化

4.未来の研修員へのメッセージ

私の経験から言うと、たとえ困難を感じることがあっても、決して一人ではありません。多くの人が同じように孤独やホームシックを感じることもあります。同じように悩む人は多いので安心してください。生活を楽しめるようになると、気持ちが軽くなり、毎日がより過ごしやすくなります。

おわりに

今回のインタビューで特に印象に残ったのは、「異文化を学ぶ際は、その国の人々がなぜそうするのかを理解することが本質的に大事だ」そして、「もし文化を理解できないと感じたときは、何故そうするのか尋ねることが大切だ」という言葉です。私はこれまで表面的な理解で終わってしまうことがありましたが、背景を知ることでこれまでのような表面的な理解にとどまらず、物事の見え方が大きく変わり、その国の文化をより深く理解できるのだと気づきました。また、現在大学でモンゴルの馬文化や馬に関する諺について学んでいることを伝えたところ、現地の人々と馬との関わり方をはじめ、多くの興味深い話を伺うことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。さらに、インタビュー全体を通して、ムンフツェツェグさんの学習意欲の高さと、異文化を理解しようとする柔軟な姿勢も強く心に残りました。

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