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「長期研修員の素顔と魅力㉓~」

2026.06.22

JICA東京センター長期研修課では、2025年JICAインターンシップ・プログラムに参加している日本の大学生・大学院生を受け入れました。本記事では、インターン生による開発途上国からの留学生へのインタビューをご紹介します。

インタビューアー:五味颯真(東京外国語大学)

JICA長期研修員の紹介:
Ms. María Angélica Jiménez Otálora (早稲田大学)

今回は、コロンビア出身で早稲田大学に在学中のMaría Angélica Jiménez Otáloraさん(以下、アンへリカさん)にインタビューしました。コロンビアでは日本語講師として勤務しており、日本語教育と異文化理解の促進に情熱を注いできました。今回はアンへリカさんに日本での暮らしや学業、将来の展望についてお話を伺いました。

1 JICA長期研修との出会い

アンへリカさんが日本を目指した原点は、日本語教育者としての専門性を高めたいという強い思いでした。幼い頃からアニメやマンガ、J-Rockなど日本の文化に親しみ、日本語学習を続ける中で、「本場で学びたい」という気持ちが徐々に膨らんでいきました。大学卒業後はコロンビアで日本語講師として働きながら、より深い知識と教育方法を学ぶために大学院進学を検討していました。その中で、「国際協力」と「人材育成」を重視するJICA長期研修を知り、自身の教育観と強く重なるものを感じ応募を決めました。

2 研究内容 ―異文化理解の核心を探る―

アンへリカさんの研究テーマは、日本に住むコロンビア人の異文化コミュニケーション経験と、その中で必要となる日本語学習のニーズを現象学的に明らかにすることです。日本語教育は、文法や語彙だけではなく、文化・価値観・人との距離感の理解が不可欠で、自身が学習者であり、同時に教える立場でもあるアンへリカさんは、その両方の視点から「教科書には載っていないリアルな日本文化」を伝える必要性を感じました。
コロンビア人がどんなことに戸惑い、どんな力を求められているのか。それを知ることで、より実践的な日本語教育を目指しています。

3 二度目の日本生活で見えた日常の違いと新たな発見

2018年に続き二度目の日本での生活ということもあり、大きなカルチャーショックはなかったものの、日本ならではの違いを改めて感じました。特に、初対面では控えめな日本人の距離感や、食文化の違いは印象的でした。
一方で、日本の治安の良さには毎日驚かされ、どの時間でも安心して歩けることが本当に嬉しいと話していました。ただ、満員電車には今でも慣れていません。
そんな日々の発見を楽しみつつ、休日には友人と東京の公園などを訪れ、日本の四季や風景を満喫しています。

4 多文化環境で広がる学び

早稲田大学では、”Educational Innovation and Communication Studies(EDICS)”に所属し、世界各国の学生と共に学んでいます。授業はディスカッションや分析が中心で、刺激の多い環境です。
また、日本語力向上のために日本語科目も履修しており、文学・メディアなど様々な分野で学びを深めています。
さらに、企業での短期インターンシップや国際学会への参加など、JICA研修員としての機会も積極的に活かしています。

5 日本語教育の未来を創る

修了後はコロンビアへ帰国し、大学で日本語教育に携わる予定です。日本語教育及び異文化コミュニケーション分野で培った知識と経験を活かし、日本語能力の向上に留まらず、コロンビアと日本の文化的な違いを尊重しながら、自分らしくコミュニケーションできる力を育むことを目指しています。そして、将来、両国をつなぐ「架け橋」となる人材の育成に貢献します。
また、コロンビアの大学や日本センター、さらにはJICAの支援による取組とも連携を継続し、日本とコロンビアの距離をより一層近づける教育・文化交流の推進に取り組んでいく予定です。
長期的には、日本において博士課程へ進学し、日本語教育における教授法・教育方法に関する研究を深め、その成果をコロンビア、さらには中南米全体における日本語教育の質の向上へとつなげていきたいと考えています。

6 終わりに

教育への情熱と深い探究心をもって日本で学ぶアンヘリカさんからは、異文化の中で前向きに成長し続ける姿勢と、日本とコロンビアをつなぐ架け橋になりたいという強い思いが伝わってきました。アンへリカさんの柔軟な視点や豊かな感受性は、これから携わる学生や多くの人々に良い影響を与えていくことでしょう。今後も日本で得た経験を大切にしながら、両国の交流と日本語教育の発展に寄与されることを心から期待しています。

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