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教師海外研修 授業実践レポート① 東京都立千歳丘高等学校

2026.10.23

教師海外研修は、教員の方々が実際に開発途上国を訪問することにより、途上国が置かれている現状や国際協力の現場、途上国と日本との関係に対する理解を深め、帰国後は学校現場での授業実践等を通じて、児童生徒の教育に役立てていただくことを目的として毎年実施しています。
今年はJICA東京・JICA北陸の合同開催。1都8県(東京・埼玉・千葉・群馬・新潟・長野・石川・福井・富山)から地域・校種・教科の異なる24名の先生達が、モザンビーク(7/21~8/2)、バングラデシュ(8/4~8/14)のコースに分かれて参加しました。

教師海外研修詳細はコチラ

9月からは、それぞれが学んだことを児童生徒に還元すべく、続々と授業実践が始まっています。
今回はバングラデシュコースに参加した、東京都立千歳丘高等学校の今井先生の世界史授業を訪問しましたので、レポートします!

服を作る人、買う人

2013年、バングラデシュの首都ダッカ近郊で、縫製工場が入ったビルが崩壊し、1,100人以上の死者が出たラナ・プラザ崩落事故。この事故で犠牲になった多くの人は、先進国の消費者が着るための服を低賃金・長時間労働など劣悪な環境で作っていました。事故後、多くの工場の検査・改修が行われましたが、低い賃金や長時間労働などは、現在も課題として残っています。

そこで今井先生は「服を着る人も作る人も幸せになるには」と小単元を設定し、バングラデシュの縫製工場を例に、途上国で起きる問題と私たちのつながりを考える授業を実践しました。

生徒が4人ずつのグループに分かれ、それぞれ縫製工場で働く人、縫製工場の経営者、世界的なアパレル企業、服を買う日本の高校生の役割でロールプレイを行いました。
「労働環境の改善を求めて声をあげたら仕事を失ってしまうかも」
「安く早く服を作れなかったら海外のアパレル企業から使われなくなってしまう」
「安い服を売るのは、お客さんが安い服を求めているから」
など、それぞれの立場で事情があり、説明文を読んだ生徒からは「うーん、難しい…」という言葉が聞こえてきました。

働く人達たちの環境を良くしていくために一番変わるべきなのは誰か?

色々な立場の意見をふまえた上で、生徒たちは自分なりの答えを出そうとグループで話し合っていました。
「食べ物に良くあるフェアトレードを、服でもしたらよいのでは?」
「安くなかったら服買わないかな…」
など、自分たちの生活も振り返りながら考える時間となりました。

授業を終えて

今井先生
「簡単には答えの出ない問題について、生徒自身が考え続けられるような授業を目指しました。特に、多様な立場の人々の話を聞き、それぞれの背景や考え方を理解することを大切にしています。私は授業を生徒指導の一環と捉えており、知識を身に付けるだけでなく、生徒の心を育むことも重要な目的だと考えています。」

萩谷校長
「今井主任教諭は、生徒への接し方に優れ、一人ひとりの興味や関心を引き出しながら授業を行っています。バングラデシュでの研修では、授業づくりにつながる多くの学びや気付きが得られたことと思います。ぜひ、その経験を今後も児童・生徒の学びに還元し、前向きな取組を続けていただきたいと思います。」

(右:萩谷校長、左:今井先生)

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