ハイチは一人当たりのGNIが820ドル(2015年、世界銀行)の、西半球の最貧国です。長年にわたる政情不安や度重なる自然災害等により、基礎社会サービスの欠如など、多くの開発課題を抱えています。さらに、2010年1月、首都近郊を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生し、約31万人の死者、同国のGDP(2009年)の1.2倍に相当する総額78億ドルという甚大な被害をもたらしました。
地震後、ハイチは各援助機関からの支援を受けながら復興に取り組んでいます。JICAは人間の安全保障の観点から、ハイチの基礎社会サービスの確立のため、「保健・衛生環境の改善」、「教育振興」分野に対して重点的に協力を展開しています。また、食料安全保障の重要性に鑑み、農業分野の支援にも注力しています。