【終了】JICA緒方貞子平和開発研究所ナレッジフォーラム特別編「スティグリッツ教授(ノーベル経済学賞)講演~複合危機下のグローバル経済:新興国・途上国の課題とレジリエンス強化への道筋」

掲載日:2022.10.07

イベント |

イベント内容

2020年初頭からの新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に加え、2022年に入り、ロシアのウクライナ侵攻により、世界経済は不透明な見通しが続いています。特に、新興国・途上国では、コロナ対策の必要性が続く一方で、エネルギー・食糧価格の上昇が国民の生活を圧迫し、さらに米国が金融引き締めを開始する中で資金流出リスクも高まるなど、経済の難しいかじ取りを迫られている状況です。政府債務の水準が増加してきていることも懸念であり、2022年にデフォルトを起こしたスリランカでは社会不安や政治危機にも直面しました。債務履行に対する懸念は他国でも高まっており、地政学リスクにもつながる可能性があります。

一方、コロナ危機以前から世界経済は新たな局面を迎えています。自国優先主義と反グローバリズムの動き、中国の一帯一路政策などに見る新興国の覇権拡大などです。また、雇用問題の分野では、かつてアジアの発展をけん引した製造業が成長・雇用に貢献しない可能性、また先進国を含め、労働市場の二極化や格差の拡大が指摘されてきました。

本フォーラムでは、ノーベル経済学賞受賞者であり、コロンビア大学教授であるジョセフ・スティグリッツ氏を迎え、このように混迷を極めるグローバル経済において、新興国と途上国に焦点を置きつつ世界がどのように回復し、よりレジリエントな社会経済をつくっていくことができるか議論を深めます。

【講演者紹介】
ジョセフ・スティグリッツ氏
コロンビア大学教授。公共経済学や情報の経済学、グローバル経済などに関し、数多くの著名な書籍と論文を発表しているほか、米国の大統領経済諮問委員長や世界銀行のチーフエコノミストを歴任。また、コロンビア大学における非営利の研究イニシアティブ:Initiative for Policy Dialogue(IPD)の共同創設者・代表であり、途上国開発のための政策分析・提案を積極的に行ってきている。JICA緒方研究所とIPDは2008年以降、数次にわたり産業政策やアフリカ開発についての共同研究を行っており、現在は第5次の共同研究として、グローバルな雇用問題に関する研究・分析を実施中。

プログラム

15:30-15:35 開会あいさつ
田中明彦 JICA理事長

15:35-16:15 講演:複合危機下のグローバル経済:新興国・途上国の課題とレジリエンス強化への道筋
ジョセフ・スティグリッツ コロンビア大学 教授・政策対話イニシアティブ(IPD)代表 / JICA緒方研究所 研究パートナー

16:15-16:40 トークセッション
■コメンテーター:
澤田康幸 東京大学大学院経済学研究科 教授 
萱島信子 JICA緒方研究所 シニア・リサーチ・アドバイザー

■モデレーター:
高原明生 JICA緒方研究所 研究所長

16:40-17:00 質疑応答

17:00 閉会

問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:高旗)
メール:ditas-rsunit@jica.go.jp

申し込み方法

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