【終了】プロジェクト・ヒストリー出版記念セミナー「E-JUSTを中核としたAfrica-Japan University Network形成へ向けて」

掲載日:2023.05.16

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セミナー概要

JICA緒方貞子平和開発研究所では、これまで行ってきたJICAの事業を振り返り、その軌跡と成果を分析してまとめた書籍「プロジェクト・ヒストリー」シリーズを刊行しています。本シリーズの第30弾として、『科学技術大学をエジプトに—砂漠の地で始まる大学造り、紡がれる人々の「物語」』を刊行しました。

2001年9月11日にアメリカで起きた同時多発テロは、世界中の人々に大きな衝撃を与えました。特に欧米諸国によるアラブ諸国を見る目は変わり、エジプトでも欧米諸国における対エジプト支援の姿勢が変化したり、エジプトから海外への留学生数が減少したりと、その影響が表れていました。そのような状況下で国の未来を危惧したエジプトは、日本との連携に可能性を求め、ある希望を表明しました。「国の発展を支える科学技術人材を育成したい。そのために日本の工学教育のソフト資源を結集した最先端の科学技術大学を協働で創設したい」。それは日本にとっては、まさに壮大な“夢物語”。JICAや日本の高等教育関係者にとって、開発途上国の既存の大学を支援した経験はあるものの、異国の地で「日本」の名を冠した大学をゼロから設立するのは比較的新しい試みだったからです。

本書では、広大な砂漠での進まないキャンパス建設にはじまり、施設や教材、教員の不足、インターネットも使えない研究環境、大学設立・運営の関わり方への日本側とエジプト側の認識の違い、そして「アラブの春」によるJICA専門家の退避など、幾多の試練に見舞われながら、アフリカにおける科学技術大学としての発展を遂げてきたE-JUSTの歴史が語られています。

本セミナーでは、E-JUSTのこれまでの歩みを書籍紹介を通じて振り返るとともに、日本とアフリカの大学間連携の促進に向けたE-JUSTの役割と方策について議論します。

皆様のご参加をお待ちしています。

プログラム

16:00-16:05 開会の挨拶: 萱島信子(JICA緒方研究所シニア・リサーチ・アドバイザー)
16:05-16:20 書籍紹介: 岡野貴誠(JICA専門家)

パネルディスカッション (モデレーター:上田大輔)
16:20-16:30 「日本・アフリカ大学ネットワーク構想の狙いと展望」: 上田大輔(JICA人間開発部次長)
16:30-16:40 「TICAD留学生事業と日本の大学との連携」: 鈴木正昭(E-JUST副学長)
16:40-16:50 「E-JUSTを核とした日本とアフリカとの研究連携の可能性」: 浅野種正(九州大学特任教授)
16:50-17:00 「JICAプロジェクト間連携を通じた組織強化」: 岡野貴誠(JICA専門家)
17:00-17:30 意見交換と質疑応答

問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:符)
メール:ditas-rsunit@jica.go.jp

申し込み方法

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