開発途上国の未来のリーダーに日本の経験を—JICA開発大学院連携が本格的に始動

2018.11.08

2018年は明治150周年に当たります。その記念事業として、2018年10月、JICA開発大学院連携(JICA Development Studies Program: JICA-DSP)が国際大学を皮切りに本格的にスタートしました。JICA研究所も、実施および各大学のプログラムに共通する横断的な知見の蓄積・体系化に関与しています。

JICA-DSPは、開発途上国の未来と発展を支えるリーダーとなる人材を日本に招き、欧米とは異なる日本の近代化の開発経験と、戦後の援助実施国(ドナー)としての知見の両面を学ぶ機会を提供するプログラムです。途上国からの留学生がそれぞれの専門分野の研究に取り組むだけではなく、日本の経験を体系的に学ぶことで、母国の発展に役立ててもらうことを目的に掲げています。

JICA全体では、現在、19の大学と連携し、①法・政治、②経済、③社会開発、④科学技術の各領域で「日本の近代化の経験とODA政策」、「日本の財政金融政策の政策決定過程」、「日本の公害問題と解決プロセス」など、多彩な講座を提供しています。

JICA研究所は、そのうち、法・政治、経済、社会開発を中心に、京都大学、神戸大学、国際大学、政策研究大学院大学、筑波大学、東京大学、一橋大学、広島大学、立命館大学、早稲田大学のプログラムに関与しています。国際大学では、2018年10月より日本型開発学プログラム(Japanese Development Program)が立ち上がり、10月5日には北岡伸一JICA理事長が「日本の近代化と福沢諭吉」と題する講義を行いました。

国際大学で日本型開発学プログラムが立ち上がり、講義を実施

今後もJICA研究所は、JICA-DSPをきっかけに、日本国内で眠る開発経験、研究者、研究成果を掘り起こし、開発援助の現場につなげていくことを目指します。

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