2010年10月19日
JICA研究所は 10月5日、紛争と国家建設に関する専門家としてセント・アンドリュース大学(スコットランド)のオリバー・リッチモンド教授と、軍隊の民主的統制ジュネーブセンターのアルブレヒト・シュナベル上席研究員をJICA本部に招きました。二人は、変わりつつある国家建設の潮流について語り、この分野に携わるJICAのスタッフとの意見交換を行いました。
リッチモンド教授 |
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両氏は、10月4日、5日にJICA研究所で開催されたワークショップにも参加し、研究論文へのコメントや参会者との議論を行いました。本ワークショップには、JICA研究所の「紛争影響国における国家建設」研究プロジェクトを進める武内進一上席研究員と室谷龍太郎リサーチ・アソシエイトらも参加し、研究の進捗について情報交換するとともに、同研究に関する意見交換や、新たな方向性について議論する場となりました。
ワークショップでは、国家建設における中央集権と分権化の功罪はどうか、国家建設が本質的に地元のアクターによる内発的なプロセスだとすれば外部からの援助はどのようなアプローチを取ることができるのか、また、武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)とSSRの概念と研究者や実践者が直面する現実との間に大きな乖離があるのはなぜか、といったことが取り上げられました。
JICA研究所の「紛争影響国における国家建設」研究プロジェクトは、SSRや元戦闘員のDDR、および移行期の正義(国際法廷および真実委員会)などの活動により、必要な能力を備え正当性を有する国家建設に至る道筋を探究するものです。本研究は、近年世界で進んでいる国家建設の比較分析から、国家建設にかかるドナーの触媒機能の向上に必要となる介入の時期や優先順位、適切な規模や種類についての分析を提供することで、JICAならびに世界中の開発機関に貢献することを目指しています。
関連研究領域: 平和と開発
日時 | 2010年10月 4日(月) ~ 2010年10月 5日(火) |
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場所 | JICA研究所、JICA本部 |
主催者 | JICA研究所 |
関連ファイル |
開催情報
開催日時 | 2010年10月 4日(月)~2010年10月 5日(火) |
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開催場所 | JICA研究所、JICA本部 |