JICA緒方研究所

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ニジェールの「みんなの学校プロジェクト」を研究員が現地調査

2011年7月11日


マイゴゾCOGES圧縮版.JPG
  タウア州コニ県マイゴゾ小学校COGESとの面談風景
  (右から2番目:本田俊一郎RA)
本田俊一郎リサーチ・アソシエイト(RA)は、6月11~25日、JICAニジェール「みんなの学校プロジェクト」を通じ 全国展開されてきた住民参加型学校運営施策の最新現状の確認と関係者へのインタビュー調査を実施しました。調査では、首都ニアメーにおける国民教育省本省幹部、みんなの学校プロジェクト事務所、現地NGOや現地研究機関との面談、ニジェール南西部タウア州やドッソ州における現地小学校「COGES(学校運営委員会)」や地方行政官等からの聞き取りの実施が目的でした。

 

JICA研究所は、研究プロジェクト「事例分析に基づくCDアプローチの再検証」を現在進めています。ニジェールみんなの学校プロジェクトはその事例の1つです。

 

今回の現地調査から見えてきたのは、COGESが想像以上に大きな役割を果たし始めているということでした。COGESが位置するコミュニティや小学校といったミクロレベルではもちろんのこと、今回面談した県や州、中央などあらゆるレベルの教育関係者は、小学校教育改善においてCOGESが不可欠な存在となっていることを指摘しました。

 

本田RAは「最貧国とされるニジェールで、しかも2010年のクーデターとその後の民政移管プロセスなどの政治的混乱、治安悪化による多数の外国人の退去、さらには一部ドナーによる援助事業の中断など困難な状況にあったにもかかわらず、COGESを軸と する学校改善活動が持続していることは特筆すべきだ。みんなの学校プロジェクトが支援してきた、コミュニティ主導によるボトムアップ型CDプロセスの有効性を示していると言える」と言います。

 

同国では過去の学校の荒廃などを背景とした小学校教育への根強い不信感も相まって、子供を 小学校に就学させない親も多かったのが実情です。また、ニジェールの多くの人々にとって、これまで学校 は“政府”のものであり遠 い存在でした。しかし、COGES導入以降、生徒の両親を含む地域住民や小学校教員・校長等の協働による学校改善活動の実践や啓発を通じて、小学校は村のものであるという意識が高まってきています。こうした意識の高まりは、住民参加による学校改善活動が持続していく上で非常に重要であることを、本田RAは現地調査で再確認したと言います。

 

みんなの学校プロジェクトは、これまで、現地に根差した研修プログラムの開発、ミクロレベルの

ドッチビリング小学校圧縮版.JPG
  ドッソ州ビランゲ小学校のCOGESメンバーと村人
学校改善にかかる計画プロセスとしての学校活動サイクルの構築、さらにはCOGES住民総会、教育視学官会議や州フォーラムなどの目的指向の定期協議の“場”作り支援などの活動を行ってきました。本田RAは「最近のCDを巡る国際的な議論では、持続するCDプロセスを、変革過程のなかでの多様なアクターによる“学びのプロセス”ととらえることが主流となっている。みんなの学校プロジェクトは、まさにそのような現地関係者の“相互学習”の“場”とプロセスの形成支援を行ってきたということができるのではないか」と考えています。  

 

関連研究領域:援助戦略

関連研究プロジェクト:「事例分析に基づくCDアプローチの再検証」

日時2011年6月11日(土) ~ 2011年6月25日(土)
場所ニジェール ニアメー タウア州 ドッソ州



開催情報

開催日時2011年6月11日(土)~2011年6月25日(土)
開催場所ニジェール ニアメー タウア州 ドッソ州

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