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南米ペルーで開催された世界経済フォーラムでJICA研究所の代表が発表

2013.05.08

不安定要因を抱える世界経済の中で、ラテンアメリカ諸国は、安定した経済成長と、財政面でもレジリエンスを維持しています。その中でもペルーは、6パーセントの年間経済成長を続けており、世界で最も着実な経済成長を遂げている国の1つです。

このペルーの首都リマで、4月23日から25日までの3日間、世界経済フォーラム(注1)・ラテンアメリカが開催されました。本会合は、毎年開かれている地域会議の一つであり、今回は「Delivering Growth, Strengthening Societies(経済成長の達成と社会の強靭化を目指して)」のテーマで、中南米諸国や諸外国からのリーダーが出席し、この地域の持続的な経済成長と社会の発展を達成するためには、どのような革新的な取り組みが必要かについて議論する目的で開催されました。
本会合の主な議題としては、

を掲げ、多くのセッションに分かれての発表や意見の交換が行われました。JICA研究所からは、細野昭雄シニア・リサーチ・アドバイザー(SRA)が出席し、南米地域でJICAが実施したインフラに関連する主なプロジェクト事例を紹介しました。

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細野SRA

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会合の冒頭は、ペルー、メキシコ、パナマ各国の大統領の開会スピーチで始まり、その後テーマ毎にセッションが開催されました。その中の一つである「Infrastructure: A Gateway to the Future」で細野SRAが、「Integrated and Multi-sectoral Approach to Infrastructure Development」の題目で発表しました。
この中で細野SRAは、ペルー、ブラジル、パラグアイ、ボリビア各国におけるJICAの総合的で多岐にわたるインフラ開発プロジェクトの事例を紹介しました。また、「Building Resilience to Natural Disaster」と題されたセッションでは、ブラジル、サンパウロのチエテ川のプロジェクトにおいて、複数の目標—洪水による災害の防止、河川の汚染除去、水資源の管理、上流住民への安全な水の供給—をすべて同時に達成した事例を発表し、これらのJICAプロジェクトが、インクルーシブで持続可能な開発に貢献したことを強調しました。

細野SRAは、本会合が「資源が豊かで、経済成長を遂げている中南米地域への関心が高まる中、中南米地域のみならず、世界各国からの指導的立場にある参加者が多く集ったことにより、この地域の国際的役割が高まりつつあることを実感できる会合であった」と印象を語っています。

(注1) 世界経済フォーラムは、スイスに本部を置く非営利財団であり、1971年にジュネーブにてスイスの経済学者クラウス・シュワブ氏により設立。世界の著名な知識人やトップ経営者、国際的な政治指導者、ジャーナリストが、世界が直面する重要な問題について議論する場となっている。スイスのダボスで開催される年次総会が一般にはよく知られており、さらに会議だけでなく、研究報告書の発表や、個々のメンバーが各業界に関連したイニシアティブに関わるなどの活動を行っている。

開催情報

開催日時:2013年4月23日(火)~2013年4月25日(木)
開催場所:ペルー、リマ

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