2014年5月14日
4月17日、韓国のソウルにおいて、韓国環境政策・評価研究院(Korea Environment Institute: KEI)主催による国際会議「Responding to Global Environmental Challenges for Sustainable Development」が開催されました。気候変動をテーマとした本会議には、韓国環境省副大臣をはじめ、各国の政策立案者、国際機関、研究者、民間セクターなど約100名以上が参加し、JICA研究所からは、須藤智徳研究所主任研究員が参加しました。
本会議では、ポスト2015開発アジェンダ/持続可能な開発目標(SDGs)や気候変動、生物多様性など地球規模環境問題に関する議論が進んでいる中で、持続可能な開発やグリーン成長を達成するために取るべき方策について議論が行われました。
須藤主任研究員は、環境ODAの役割に関する分科会にパネリストとして出席し、「グリーンODA:JICAとOECDの取り組み」のテーマで、JICAの環境分野での協力を紹介するとともに、グリーン成長促進のための公的開発資金の役割について発表しました。公的開発資金の役割として、環境投資の増加を図るための環境整備、環境技術開発への協力や環境市場形成促進を挙げ、投資環境や貿易環境の改善、多様なアクターの参加促進や資金動員のための触媒機能など、ODAが果たしうる役割を指摘しました。
また、同分科会では、KOICAのEunkyoung Hong氏が韓国の環境分野での協力について報告し、韓国はDAC加盟国の中でも環境分野へのODAが比較的少ないことから、この分野へのODA供与を増額する必要性を強調しました。また、受益国の視点として、ベトナムのCentral Institute for Economic ManagementのVu Xuan Nguyet Hong副理事長は、ベトナムにおける環境・気候変動対策の主要資金源が、公的資金とODAであることを述べる一方で、ドナーと受益国の政策が必ずしも一致しないことが効率性を損ねている点を指摘しました。
JICA研究所は、持続可能な開発のためのグリーン成長促進に向けた方策に関する研究を進め、広く世界に発信していく予定です。
日時 | 2014年4月17日(木) |
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場所 | 韓国、ソウル |
開催情報
開催日時 | 2014年4月17日(木) |
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開催場所 | 韓国、ソウル |