7月7日-8日、GDN*(Global Development Network)の東アジアネットワークであるEADN (East Asian Development Network)2013-2014年次総会が、フィリピンのマカティ市で開催されました。JICA研究所はGDNと共同研究プロジェクト「東南アジアにおけるレジリエンス事例研究」を実施していますが、本総会でその成果が共有され、JICA研究所からは島田剛主任研究員が発表を行いました。
 |
島田主任研究員 |
本会合では、参加者間の研究成果の共有を目的とし、5つのテーマ別セッションが行われ、「東南アジアにおけるレジリエンス事例研究」の成果はその一つのセッションとして共有されました。セッションでは、インドネシア大学のWidyawatu B. Sumadio講師がインドネシアの事例「地域レジリエンスの強化と社会関係資本開発」について発表し、タマサート大学のJeeraporn Kummabutr准教授がタイの事例「ライフスキルトレーニングを通じた子供たちのレイジリエンシー開発」をそれぞれ発表しました。島田主任研究員は、「自然災害とレジリエンス」の題目で発表を行い、阪神・淡路大震災からの長期的な復興過程の中で、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)が果たす役割を定量的に分析した成果を紹介しました。本研究の結果、ソーシャル・キャピタルが第3次産業の雇用の増大に有意であること、雇用の確保が中・長期的な復興への重要な要素であることなどを説明しました。
発表後の質疑応答では、フィリピン国内の都市のように社会の流動性の高い社会ではどのように社会資本を捉えるべきか、2013年にフィリピンを襲ったハイエン台風の復興におけるNGOの役割など多岐にわたった質問が寄せられ、参加者のこのテーマに関する関心の高さを証明するセッションとなりました。
*GDNは、開発研究のための能力開発およびネットワーキングを目的とした国際機関であり、本部はインドのニューデリーに置かれている。
日時 | 2014年7月 7日(月) ~ 2014年7月 8日(火)
|
---|
場所 | フィリピン |
---|
関連ファイル | 発表資料 |
---|