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古川元上席研究員が"援助の断片化"に関する書籍の一章を執筆

2016年9月2日

元JICA研究所上席研究員の古川光明・JICA南スーダン事務所長がその一章を担当した書籍「The Fragmentation of Aid: Concepts, Measurements and Implications for Development Cooperation」(援助の断片化:その概念、測定、開発協力への影響)が2016年8月、Palgrave Macmillanから刊行されました。

同書は、開発協力における資金提供者ならびにその他の関係者数の増加と目標や援助スキームの増大に連動して、援助システムがますます断片化していくことの影響を評価するものです。

古川所長は第12章「Aid Fragmentation and Effectiveness for Infant and Child Mortality and Primary School Completion」(乳幼児と児童の死亡率および初等教育修了率に関する援助の断片化の影響)を担当し、健康と教育という2つの社会分野における援助の断片化の影響を論じています。援助の断片化は取引コストを増大させ、被援助国に管理費用という負担を押し付けることになるため、開発協力において取り組むべき中心課題の一つとされています。

古川所長は乳幼児と子供の死亡率および初等教育修了率に関する開発援助の断片化について、実証的分析を行い、考察しています。そして、援助の断片化を抑制することによる効果は分野ごとに異なり、また各分野における被援助国の開発援助への依存度によっても異なると結論づけています。

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