JICA研究所

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書籍および報告書

『青年海外協力隊は何をもたらしたか 開発協力とグローバル人材育成50年の成果』

青年海外協力隊は何をもたらしたか —開発協力とグローバル人材育成50年の成果—

国民参加型のODAである青年海外協力隊事業は、2015年に創設50周年を迎えました。同事業は、開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与、異文化社会における相互理解の深化と共生、国際的視野の涵養とボランティア経験を生かした社会還元を主な目的にして、これまでに4万3000人を超える青年ボランティアを海外に派遣してきました。

本書は、JICA研究所が2011年に開始した研究プロジェクト「青年海外協力隊の学際的研究」の成果として、ミネルヴァ書房から刊行されました。執筆者たちは、協力隊の事業目的、特に途上国への開発協力と隊員の人材育成に焦点を当て、理論、事例、統計データ、一次資料を用いて学術的に分析し、協力隊が実質的な実りのある事業であることを実証しています。協力隊の事業目的が多様であり、また、国際ボランティアの研究法がまだ確立していないことから、歴史学、人類学、心理学、社会学、政治学、教育学、経営学、経済学など、多岐にわたる人文・社会科学の異なるレンズを用い、協力隊の多面的な成果を分析しています。

本書は、ミクロ、マクロ、比較の3つの視点から協力隊を分析しています。ミクロの視点からは、隊員への意識調査で得られた量的・質的データを用いて、個々の隊員の活動のほか、さらに住民や職場の同僚といった現地の人々の認識や思考、感情、行動、その相互作用を観察し、それらがもたらす開発協力や人材育成の成果を分析しています。マクロの視点からは、協力隊の制度・組織や政策、協力隊事業創設の歴史などを、そして比較の視点からは、欧米やアジア諸国が実施している国際ボランティア事業を参照し、協力隊との類似性や相違性を分析することで、協力隊の役割を改めて捉え直し、その意義を検証しています。

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