How Can Developing Countries Achieve Sustainable Development: Implications From the Inclusive Wealth Index of ASEAN Countries

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持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が採択されてから、「持続可能な開発」というコンセプトは開発のスローガンとして広く受け入れられてきました。しかし、国々が持続可能な開発を達成できているのかを、経済面、社会面、環境面を加味した包括的なアプローチを用いて分析した研究は多くありません。

そこでこの論文では、その国の持続可能な開発に寄与する人工資本、自然資本、人的資本の価値を総合的に評価する新国富指標(Inclusive Wealth Index: IWI)を用いて、ASEAN地域の開発途上国が1990~2014年の期間に持続可能な開発を達成しているのか分析しています。

その結果、ASEAN諸国の中でも豊富な天然資源を持つ国の開発は、持続可能なものではなかったことが明らかになりました。反対に、天然資源の乏しい国は、持続可能な開発を妨げる要素を排除し人工資本を高めることで、持続可能な発展を遂げていることが分かりました。よって、本論文では、自然資本から人工資本への効果的な転換こそ、ASEAN地域での持続可能な開発の達成に向けた鍵になると結論づけています。

本論文は、ジャーナル『International Journal of Sustainable Development & World Ecology』にオンラインで掲載されました(閲覧にはログインまたは購入が必要です)。

著者
遠藤 慶、 池田 真也
発行年月
2021年4月
出版社
International Journal of Sustainable Development & World Ecology
言語
英語
ページ
11ページ
関連地域
  • #アジア
研究領域
地球環境
研究プロジェクト