JICA緒方研究所

出版物

プロジェクト・ヒストリー

『スポーツを通じた平和と結束ー南スーダン独立後初の全国スポーツ大会とオリンピック参加の記録』

『スポーツを通じた平和と結束 南スーダン独立後初の全国スポーツ大会とオリンピック参加の記録』

JICA研究所では、これまで行ってきたJICAの事業を振り返り、その軌跡と成果を分析してまとめた書籍「プロジェクト・ヒストリー」シリーズを刊行しています。本シリーズの第23弾として、『スポーツを通じた平和と結束—南スーダン独立後初の全国スポーツ大会とオリンピック参加の記録』を刊行しました。

南スーダンは半世紀に及ぶ内戦を経て、2011年7月9日にスーダンから独立した最も新しい国です。しかし、独立から約1年半後の2013年12月に紛争が勃発。その後、和平合意がなされ暫定政権が樹立したものの、予断を許さない状況が続きました。

“フェアプレー精神に則るスポーツを通じて、南スーダンが一つになることを国民に呼びかけたい”。そのような同国政府の切実な思いを実現させようと、JICAは全国スポーツ大会開催を支援。同国政府は全国スポーツ大会を「National Unity Day(国民結束の日)」と命名し、現地にいた自衛隊や日本企業などの協力も得て、2016年1月に独立後初となる第1回大会が開催されました。以降、JICAは毎年「国民結束の日」の開催を支援しています。

そしてJICAは、南スーダンとして初めてのオリンピックへの参加も支援。折しも選手団が発表される予定だった2016年7月8日に再び銃撃戦が勃発し、JICA南スーダン事務所の日本人職員らは国外退避を余儀なくされました。このように数々の難題が立ちはだかりましたが、同年8月のリオデジャネイロオリンピックに陸上競技3選手が出場を果たすことができました。引き続き、2020年東京オリンピックへも選手を派遣できるようにJICAは支援を続けています。

本書は、南スーダンにおけるスポーツを通じた「平和と結束」の取り組みを描いたもので、本シリーズでスポーツを通じた平和構築支援を取り上げるのは初となります。著者である古川光明氏は、JICA南スーダン事務所長としてこの協力に一貫して関わってきました。自身の経験を踏まえて、なぜ同国で紛争が繰り返されるのか、なぜ平和構築のために「国民結束の日」支援なのかを解説し、大会開催までの険しい道のりや国外退避時の状況、そしてリオデジャネイロオリンピックが南スーダン人にとってどのような意味を持つものであったのかについて、当時のエピソードとともに綴っています。

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