JICA緒方研究所

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No.86 Constraints on Rice Sector Development in Mozambique

本論文は、2007/08年と2011年にモザンビークで収集されたコメ生産農家のパネルデータを分析した。天水地域においては、農家が国際コメ価格の上昇に反応し、コメ耕作地を拡大した。しかし、同時に平均収量は低下しており、このことは、農家が土地生産性の低い土地フロンティアに近づいていることを示唆している。生産性を高め、さらなるコメ増産を達成するためには、生産の形態を外延的拡大から土地集約化の方向へと変えていかなければならない。そのための有力な技術の一つが灌漑開発である。
同国最大の灌漑施設であるショクエ灌漑スキームの経験からは、各農家の水へのアクセスの保障が極めて重要であることが分かった。なぜなら、それだけでも収量は上がるが、化学肥料のリターンを高めてさらなる収量の増加が可能となるからである。また、トレーニングやマーケットへのアクセスも大切である。
近年、化学肥料やトラクターの価格が上昇したことにより、同地域でのコメの生産は、それらの使用を控え、主に家族労働に依存するかつての形態に戻ってしまった。しかし、分析からは、トレーニングを受けた農家は役畜を使用し続け、コメの仲買人へのアクセスの良い農家は化学肥料を使い続ける確率が高いことが分かった。

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