JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.79 Interdependent Happiness: Cultural Happiness under the East Asian Cultural Mandate

東アジア圏の文化的幸福が社会経済的地位の高さによって損なわれるかを検討するため、タイ王国の都市部と地方部から無作為抽出した社会人を対象に「協調的幸福感(具体的には、他者との調和、平穏さ、人並みである感覚)」を測定した。東アジア人に関係的で文脈依存的な自己の解釈が共有されているとする先行知見を理論的基盤とし、伝統的な仏教的実践と急速な経済発展の狭間で暮らすタイ王国の人々において、高い客観的な社会経済的地位を持つ個人(例; より多くの収入、長い教育歴、および管理職地位)が、より低い協調的幸福感と対応しているか検討した。結果はこれを支持し、客観的な社会経済的地位が協調的幸福感と負の相関関係にある一方で、一般的な幸福感とは相関しないことが明らかになった。これらの結果は、客観的な社会経済的地位の上昇が東アジア的な文化的幸福感、すなわち協調的幸福感を脅かす一例を、東アジアにおいて示すものである。

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