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幸福度からみた開発政策再考に関する調査研究

2011年7月に国連が幸福に関する決議を行う等、近年、国際社会において幸福度の考え方を開発政策に含める動きが大きくなってきています。一方、イースターリン氏が1974年に経済発展が必ずしも人々を幸せにしていない「幸福のパラドックス」を明らかにして以降、学術的には幸福度研究は発展しているものの、先進国(特に欧米)を中心にした研究、議論がなされてきたもので、途上国での幸福度研究は緒についたところにすぎません。そこで本研究では、途上国では欧米と違った多様な価値観をも体現しているとの仮説から、途上国の一般の方々の声に耳を傾けることを通じて、1)途上国における幸福感の定義、2)途上国における幸福度に影響を与える要素の因果関係、の2つを明らかすることを目指しました。その結果から幸福度の考え方を開発政策に加味することの意義、特に今後、本格化するポストMDGsの議論などにおいて意味を持つのかを検討しました。