No.49 Expansion of Lowland Rice Production and Constraints on a Rice Green Revolution: Evidence from Uganda

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ウガンダでは過去 10年間に米の生産が急速に増加しているが、米の平均単収については依然として低いままである。本論文では、湿地にアクセスのある 600の農家を対象とした家計調査データを使用し、この単収増を伴わない米の生産増がどのような要因によって説明できるかを検証する。米の生産を行うかどうかに関する回帰分析の結果によると、氾濫水位より高い土地 (upland) の耕作地が不足するに伴い、低い湿地 (lowland) での稲作を行う確率が高くなることが分かった。また、単収を増加させると考えられる栽培技術(畔造成、均平化、適切な栽培密度による移植)の採用率が低く、これが低単収の原因の一つと考えられるが、時間とともに変化せず、観測・測定されない村に固有な特質をコントロールすると、これらの栽培技術が単収を有意に増加させないことが生産関数の推計により示された。安定的な水量を確保できない湿地では、栽培技術の採用が単収増加につながらないため、これらの技術が採用されていない可能性を示唆している。

著者
木島 陽子
発行年月
2012年12月
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #経済政策
研究領域
経済成長と貧困削減
研究プロジェクト