JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.108 A Verification of the Effectiveness of Alternatives Analysis and Public Involvement on the Quality of JICA Environmental and Social Consideration Reports

2004年に国際協力機構環境社会配慮ガイドラインが導入され、環境社会配慮報告書の質の向上の主な要因として代替案分析と住民協議の関連性が指摘されている。本稿では、代替案分析と住民協議の有効性を定量的に検証し、環境社会配慮報告書の質を向上させる方法を提案した。報告書の質の評価手法としてリー・コリー評価法を使用し、2001年から2012年の120冊の報告書をサンプルとした。また、構造方程式モデリングを用いたパス分析により因果モデルを作成した。評点(順位尺度)を順位得点に変換して統計分析を行った。分析の結果、報告書の質に対する代替案分析と住民協議及び評価項目数の有効性が示された。また、因果モデルによりこれらの変数の有効性の検証も行った。考察の結果、広範囲の評価項目を設定した代替案分析と住民協議の有効性を指摘した。今後の課題として、因果モデルの改良、報告書の質に対する住民参加の具体的な利益、適切な代替案と評価項目の数の設定、代替案分析定量手法の技術指針、セクター・地域分析についての事例研究の必要性をあげた。

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