JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.166 Enlightening Communities and Parents for Improving Student Learning Evidence from Randomized Experiment in Niger

2000年以降、多くの途上国で、地域住民が学校のリソースを管理する教育政策が導入されてきた。しかし、近年の研究は、この種の政策が児童の学力向上にあまり効果的でないことを示唆している。

本研究では、地域住民が学校の資金を効果的に活用するための施策を検討するため、ニジェールにおいてランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)を実施し、地域住民を代表する学校委員会に学校補助金を供与するとともに、地域住民が児童の学習に対する意識を高め、資金の活用方法を改善するための研修を実施した。

その結果、補助金の供与だけでは学力への効果が見られなかったが、研修を併せて実施することにより、課外学習など児童の努力を促す活動が増加し、児童のテストスコア(算数、フランス語)が大幅に向上した。また、子どもが基本的なスキルを身につけていないことに親が気づき、親の学校への貢献や家庭における学習支援が増加するという副次的な効果も見られた。この研究結果から、住民参加や学校補助金政策の有効性を高めるためには、地域住民に情報や知識を共有し課題に対する意識を高めることが重要であると示唆される。


キーワード : 教育、地方分権、アカウンタビリティ、フィールド実験

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