JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.170 Japan’s Experience of Creating Innovation for Smart Cities: Implications for Public Policy for Urban Sustainability

スマート・シティは、都市のサステイナビリティに向けた我々の努力において、非常に重要な役割を果たす。スマート・シティは都市の様々な機能に関わるハードウェアとソフトウェアの高度なシステムであるため、そこで生まれるイノベーションは知識、アクター、制度の側面において大きな多様性が考えられる。したがって、スマート・シティのイノベーション・システムの特徴を理解し、それに基づいてイノベーションを促進するための政策を導入することが重要である。

本ペーパーでは、日本におけるスマート・シティのイノベーション・システムを検証し、公共政策、制度設計へのインプリケーションを議論する。日本におけるスマート・シティのイノベーション・システムは、特に公的セクターと電機電子産業における比較的規模の大きい組織が中心的な役割を果たしており、知識・技術ドメインとしては、再生可能エネルギー、蓄電池、コミュニティ・エネルギー・マネジメント、家庭用器具、電気自動車などが関わっている。スマート・シティのイノベーション・システムへ影響を及ぼす政策・規制としては、再生可能エネルギーを促進するための経済的なインセンティブ、エネルギー市場の自由化を通じた新規参入の促進、重要な技術に関するロードマッピングの繰り返し、地域の特性を反映したデモンストレーション・プロジェクト、要素技術の標準化、大学、産業、政府、市民社会を含むステークホルダー連携のためのプラットフォーム形成などが挙げられる。特に公共政策にとって重要な点は、エンド・ユーザーとのコミュニケーションと関わりを促進して、スマート・シティに向けたイノベーションを共同で進めていくことである。


キーワード:スマート・シティ、イノベーション・システム、ネットワーク分析、ステークホルダー連携、日本

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