JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.217 Developing Textbooks to Improve Student Math Learning: Empirical Evidence from El Salvador

1990年代以降、開発途上国における初等教育就学率は急速に向上した一方、教育の質については十分な改善が達成されていない。教授・学習の実践において教科書は、カリキュラム、教員および生徒をつなぐ重要な教材である。教科書は、教授・学習の内容や方法を表すものであることから、教科書を改善することにより、教員の教授および生徒の学習を向上し得る。

本研究は、エルサルバドルにおいて、教科書配布などの介入パッケージにより生徒の算数の学習成果が向上するかを2年間にわたるランダム化比較試験により検証する。2年生生徒の算数の学習成果に対し、1年間の介入パッケージによる平均効果は算数テストスコアの0.48標準偏差と推定される。ベースラインスコアの高い生徒に対し、より大きな介入効果がみられた。実験開始から2年目には介入群・対照群の両方に教科書配布などが行われたが、1年目の介入パッケージの2年目における平均累積効果は算数テストスコアの0.12標準偏差と推定される。実験1年目に介入パッケージは2年生生徒の算数の学習成果を向上させ、その効果は2年目に対照群が教科書配布などの介入パッケージを受けてからも持続した。


キーワード: 教育開発、算数学習、算数教科書開発、人的資本、インパクト評価

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