JICA緒方研究所

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No.42 Do Community-Managed Schools Facilitate Social CapitalAccumulation? Evidence from the COGES Project in Burkina-Faso

本研究では、初等教育への住民参加プロジェクトである学校運営委員会(COGES)の活動が、地域住民や教員らの間のソーシャル・キャピタル(社会関係資本)を向上させるか否かを検証した。分析に用いたデータは、近年 COGESプロジェクトが開始されたブルキナ・ファソのパイロット事業において収集した、公共財実験のデータである。公共財実験は、実験経済学分野では標準的手法となっている実験室型の実験であるが、我々は公共財実験を公共財への自発的供給量という側面でのソーシャル・キャピタルの水準を測定するために実施した。COGES の政策評価を数量化するための推定方法として、操作変数法やプロペンシティ・スコア・マッチング法を用いた。分析の結果、以下の実験結果が得られた。第一に、 COGES の活動は社会関係資本の水準を有意に上昇させることが確認された。この結果は、異なる計量経済学の手法に対して頑健な結果である。点推定の結果によると、COGES の活動は公共財実験の貢献額を 16%から27%上昇させることが示された。第二に、COGESの活動がソーシャル・キャピタルに与える効果は、参加者の属性によって異なることが確認された。例えば、教育年数の長い人は、教育年数の短い人と比べてソーシャル・キャピタルの蓄積が小さくなりがちであり、イスラム校の地域住民や教員は非イスラム校の地域住民や教員よりもソーシャル・キャピタルの蓄積が大きいことが見出された。第三には、公共財実験と主観的質問である General Social Survey(GSS)の結果が整合的であることが確認され、我々の結果が頑健であることを示唆している。

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