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事例分析に基づくCDアプローチの再検証

人、組織、社会、さらには制度を包含した現在のキャパシティ・ディベロップメント(CD)の概念は、技術協力を中心とする援助見直しのための概念として、2000年頃から援助関係者において広く共有され、これに関する事例分析などが累次なされてきました。しかし、その多くは、主に援助実務の立場からの考察にとどまっており、経済学(新制度学派経済学など)、政治学、経営学、組織論などの関係諸学問分野の蓄積を踏まえたものとなってはいません。このような問題意識を踏まえて、本研究では、過去のCDに関する調査・研究のレビューを踏まえつつ、関係学問分野の分析枠組みのCDへの適用可能性を検討しました。その上で、学術的な分析枠組みを踏まえたCD事例の比較分析を行い、 JICA事業のより有効な実施に貢献することを目指しました。