JICA緒方研究所・JICA横浜 海外移住資料館共催 2023年度移住史・多文化理解オンライン講座 ~社会のつながりの力~ 第4回 在日朝鮮人集落・京都府宇治市ウトロ地区を守る運動で紡がれた 人と人の関わり

掲載日:2024.01.25

セミナー |

セミナー概要

日本で増えつつある海外からの多様な移住者の背景について理解を深めるため、JICA緒方研究所とJICA横浜 海外移住資料館は「2023年度移住史・多文化理解オンライン講座」を共催します。日本に暮らす人々の中には、さまざまな外国のルーツを持つ方々がいます。しかし、そのことはあまり知られていません。多文化共生とは、まずは「他者」を理解しようと努めることから始まるのではないでしょうか。本講座では、国境を越える人々がどのような思いで移動し、どのような生活を送ってきたのか、その歴史や社会背景の理解を通じて、多文化共生を共に考えます。
本講座は、JICA緒方貞子平和開発研究所の研究プロジェクト「日本と中南米間の日系人の移動とネットワークに関する研究」の活動の一環として開催されます。また、南北アメリカへの日本人の海外移住の歴史を展示するJICA横浜 海外移住資料館と共催し、過去・現在の海外移住の経験を見つめなおすことを目指しています。2023年度の講座では1~3月の全7回の講座を通じて、「つながり」をキーワードに多様なルーツを持つ人々がさまざまな社会のつながりを築いてきた例をみていきながら、つながりや連帯がもたらす可能性を考えます。

発表概要

第4回では、ウトロ平和祈念館の田川明子館長、立命館大学の孫片田晶准教授による「在日朝鮮人集落・京都府宇治市ウトロ地区を守る運動で紡がれた人と人の関わり」というテーマの講演が行われます。ウトロ地区は、京都にある小さな在日朝鮮人集落で、戦時中の軍事飛行場の建設に動員された朝鮮人労働者の飯場(宿舎)がその起源です。ウトロの人々は戦後の厳しい時代に自らの手でここにまちを築き、助け合って生き抜いてきましたが、1980年代末、40年以上も生活してきたこの土地から強制立ち退きを求められました。それ以来、この不正義を見過ごせないと支援にかけつけた人々とともに、社会に在日朝鮮人の歴史を問うてきました。本講座では、地区の歴史、そしてウトロのまちを守る力となった、この地で結ばれた人と人のつながりを皆さんと共有し、共に考えていきます。また、2022年春にこの地に建設された「ウトロ平和祈念館」についてもご紹介します。

スピーカー

田川 明子(ウトロ平和祈念館 館長)
孫片田 晶(立命館大学 産業社会学部 准教授)

司会:長村 裕佳子(JICA緒方研究所 研究員)

プログラム

18:30 開会
18:35 講演
19:35 質疑応答
20:00 閉会 

参加申し込み

以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2024年2月13日12:00(正午)で締め切らせていただきます。

お問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所 担当者:長村
Eメール:ditas-rsunit@jica.go.jp 

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