JICA緒方研究所・JICA横浜 海外移住資料館共催 2023年度移住史・多文化理解オンライン講座 ~社会のつながりの力~ 第6回 「ハーフ」「ミックス」の社会史 ~「日本人」と「外国人」の二分法を問う~

掲載日:2024.02.14

セミナー |

セミナー概要

日本で増えつつある海外からの多様な移住者の背景について理解を深めるため、JICA 緒方研究所とJICA横浜 海外移住資料館は「2023年度移住史・多文化理解オンライン講座」を共催します。日本に暮らす人々の中には、さまざまな外国のルーツを持つ方々がいます。しかし、そのことはあまり知られていません。多文化共生とは、まずは「他者」を理解しようと努めることから始まるのではないでしょうか。本講座では、国境を越える人々がどのような思いで移動し、どのような生活を送ってきたのか、その歴史や社会背景の理解を通じて、多文化共生を共に考えます。

本講座は、JICA緒方貞子平和開発研究所の研究プロジェクト「日本と中南米間の日系人の移動とネットワークに関する研究」の活動の一環として開催されます。また、南北アメリカへの日本人の海外移住の歴史を展示するJICA横浜 海外移住資料館と共催し、過去・現在の海外移住の経験を見つめなおすことを目指しています。2023年度の講座では1~3月の全7回の講座を通じて、「つながり」をキーワードに多様なルーツを持つ人々がさまざまな社会のつながりを築いてきた例をみていきながら、つながりや連帯がもたらす可能性を考えます。

発表概要

第6回では、立命館大学衣笠総合研究機構の下地ローレンス吉孝研究員による「『ハーフ』『ミックス』の社会史~『日本人』と『外国人』の二分法を問う~」というテーマの講演が行われます。「日本人」か「外国人」か―ひとりの人間に対し一つの人種だけを強制しようとする単一人種主義(モノ・レイシズム)が浸透する日本社会において、複数の人種・民族的背景のある「混血」や「ハーフ」と呼ばれる人々の歴史や生活史はこれまでなかなか研究されてきませんでした。
本講座では、史資料による「ハーフ」の戦後史の概観と、インタビューデータによる生活史の分析を通じて、かれらをめぐる日本社会の人種主義(レイシズム)と単一人種主義(モノ・レイシズム)が交差する社会構造について考察します。その上で、「多文化共生」についてみなさんと考え合います。

スピーカー

下地 ローレンス吉孝(立命館大学 衣笠総合研究機構 研究員)

司会:長村 裕佳子(JICA緒方研究所 研究員)

プログラム

18:30 開会
18:35 講演
19:35 質疑応答
20:00 閉会 

参加申し込み

以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2024年3月5日12:00(正午)で締め切らせていただきます。

お問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所 担当者:長村
Eメール:ditas-rsunit@jica.go.jp 

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