国際援助潮流への貢献を目指す ~世銀関係者らとアフリカの産業政策について議論~

2010.11.02

10月18日から23日まで、米国・ワシントンDCで国際カンファレンス「Pre-Conference on Structural Transformation and Economic Growth」が開催されました。このカンファレンスは、世界銀行が取り組む「Knowledge for Change Program(KCP)」の一環として開かれたもので、JICA研究所から細野昭雄上席研究員と宮崎卓研究員が参加し、研究発表へのコメントを行いました。

カンファレンスでは「経済発展と構造変革」をテーマに、アフリカなどを対象にした構造転換や産業政策についてさまざまな発表が行われました。持続的な構造転換を可能にするための政府の役割に焦点があてられ、示唆に富む発表内容に、参加者間で活発な議論が展開されました。

また、今回のカンファレンスも含めたKCP全体の成果が2012年に世界銀行から発行される予定の『世界開発報告2013(World Development Report 2013)』の基本コンセプトにつながることから、同報告書に向けた研究に協力・貢献し得るような研究計画の策定を視野に、宮崎研究員は世界銀行の環境局やアフリカ局の関係者らと、アフリカにおける産業政策について議論を行いました。

今回のカンファレンスへの参加や世界銀行との議論を通じて、細野上席研究員は「今回のカンファレンスのテーマに関連した調査研究や具体的な協力プロジェクトについては、JICA研究所をはじめJICA内において韓国やタイ、インドネシアなどでの実績をはじめ多大な蓄積があり、今後これらをもとに上記報告書にむけた協力を進めていきたいと考えている」と話しています。また宮崎研究員は「今回の発表に対するコメントに加え、各発表の相互関連性、世銀の新たな政策アプローチとの整合性がどのように整理されるかについて、引き続き情報を入手し明確化していくことが必要」と指摘。また、自身が代表を務める『アフリカにおける産業集積の実証研究』について、「この研究とカンファレンスのテーマとなった『経済発展と構造変革』とのかかわりなどを踏まえながら、国際的な援助潮流への貢献を目指し、今後より一層、世界銀行など国際社会からの期待に応えられる研究へと発展させることを検討していきたい」と話しています。

関連研究領域:成長と貧困削減

関連研究プロジェクト:アフリカにおける産業集積の実証研究

問い合わせ先

JICA研究所 企画課
電話:03-3269-2357

開催情報

開催日時:2010年10月18日(月)~2010年10月23日(土)
開催場所:米国 ワシントンDC

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