JICA研究所、ブルッキングス研究所と「アラブの春後のインクルーシブな成長」についての第2次共同研究を開始

2013.02.12

1月30日、31日に、JICA研究所の宮崎卓研究員と村田旭リサーチアソシエイト(RA)は米国ブルッキングス研究所で、「中東・北アフリカにおけるアラブの春後のインクルーシブな成長(Inclusive Growth)」について2年次の共同研究に関する協議を行いました。

現在、JICAは、ブルッキングス研究所との共同研究、「中東・北アフリカ地域におけるアラブの春後のインクルーシブな成長」をさらに推進し、当地域における政府の新たな政策や制度について提言するとともに、今後の支援の方向性について検討を行っています。こういった状況から、中東地域研究において強い専門性や影響力を有しているブルッキングス研究所と、2012年2月より3年間にわたる共同研究を実施しています。1年次の共同研究では、JICA研究所の結城貴子研究員と亀山友理子研究助手が、イエメンの教育に関する論文の執筆を担当しており、今年1月のワシントンでのセミナーでその成果を踏まえた発表が行われました。

ブルッキングス研究所での協議では、アラブの春を契機に始まった変革は未だその途上にあり、今後長期にわたる支援を継続するにあたり、アラブの春が起こった背景を分析し、肥大した公的セクターの改革、投資環境の整備などへの支援戦略を構築・提言していく必要があるという意見が出ました。また、若年層の雇用への政策提言として、1970年代に生産年齢人口に占める若年層の割合が、現在の中東・北アフリカ諸国よりも高かったインドネシアなど、東南アジアの経験から学ぶという見解も提示されました。

今回の協議の結果として、「アラブの春後のインクルーシブな成長」2年次共同研究は、JICA研究所が東南アジアでの経験に基づいたアラブ地域諸国に対する政策提言を目指し、「エジプトとインドネシアにおける若年層の職業選好に関する比較研究」を実施することでブルッキングス研究所側と合意しました。

DSCF5638c.jpg

開催情報

開催日時:2013年1月30日(水)~2013年1月31日(木)
開催場所:米国、ワシントンDC

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
トピックス一覧

RECOMMENDこの記事と同じタグのコンテンツ