JICA研究所副所長、北京師範大学で日本の開発援助について講演する

2013.04.08

3月28日、北野尚宏研究所副所長が北京師範大学に招かれ、Development Study Lecture(「京師発展」課堂)として「日本の開発援助の経験と教訓—中国・ASEAN諸国を事例に」をテーマに講演を行いました。

北京師範大学は、教育部直轄の中国を代表する総合大学のひとつであり、今年1月には、同大卒業生であるノーベル文学賞受賞作家の莫言氏を教授として招聘しています。

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北野副所長の講演の様子

北野副所長は、同大学経済・資源管理研究院の修士課程の学生らを対象に、日本の中国・ASEAN諸国に対する開発援助の特徴について、①貿易・投資・援助の統合的アプローチ、特にインフラ整備を通じた外資導入による産業クラスター形成への寄与、②概念、知識、技術の移転、③都市だけでなく地方部開発も重視、④社会的包摂や環境配慮の重視、といった観点から事例紹介を通して概説しました。さらに、近年開発援助に力をいれている韓国や中国との競争と協力の関係についても論じました。講演の後、日中韓の開発援助のそれぞれの比較優位、中国の対外援助体制改善の方向性についてなど活発な質疑応答が行われました。

参加した学生からは、これまで日本が中国の発展に開発援助を通じて貢献してきたことを知ることができ、中国の開発援助の将来像を考える契機となった、などの感想が聞かれました。

今回の講演を主催した経済・資源管理研究院院長である胡必亮教授は、日中は相互依存関係にあり、今後も協力していくことが重要であることを強調し、中国の経済活動がグローバル化している中、学生にも開発援助や海外投資の分野でアフリカや中南米地域での活躍の道が開かれていることを指摘しました。

JICA研究所と北京師範大学とは、今後とも協力関係を発展させていく予定です。

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開催情報

開催日時:2013年3月28日(木)
開催場所:中国、北京

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