JICA研究所、ドイツの研究機関と初の人事交流を実施

2014.01.08

JICA研究所とドイツ開発研究所(DIE)間の人事交流を目的として、12月9日から12月20日の約2週間にわたり、JICA研究所の古川光明上席研究員がDIEを訪問しました。

P1030349d.jpg

古川上席研究員(左)

DIEは、国際開発シンクタンクとして、欧州委員会やドイツ政府などに対して幅広い研究に基づいた提言を行っています。例えば、欧州委員会から2013年の欧州開発報告書(ERD2013)を依頼され、英国のシンクタンクであるOverseas Development Institute (ODI)とEuropean Centre for Development Policy Management (ECDPM)と共同で、移民、税金、貿易など、これまで開発の報告書が触れなかった問題を詳しく分析し、提言しています。

今回の人事交流における共同研究のテーマは、「援助の氾濫」です。古川上席研究員は、JICA研究所の4つの研究領域の一つである「援助戦略」の枠組みのなかで、財政支援研究を行っており、その一環としてこのテーマについても研究中です。また、古川上席研究員の訪問先であるDIEの二国間・多国間開発協力部でも、2011年に韓国、釜山ハイレベルフォーラムで議論された、“Managing Diversity and Reducing Fragmentation”をドイツが中心となり推進することになった経緯から、「援助の氾濫」についての研究を進めています。

このような背景から、今回の人事交流が実現しました。今回のDIE訪問期間中、古川上席研究員はDIEの研究員会議や、新興ドナーを対象として開催されている研修プログラム、Global Governance Schoolのプレゼンテーションにも参加したほか、“Aid Fragmentation and Aid Effectiveness: Infant and Child Mortality and Primary School Completion”のテーマで発表も行いました。一方、DIEからは、二国間・多国間開発協力部のStefan Leiderer主任研究員が、2014年2月中旬から3週間、JICA研究所の客員研究員(Visiting Scholar)として来日する予定です。

P1030350d.jpg

古川上席研究員の発表の様子

この人事交流の成果として、Leiderer 主任研究員が来日中の2014年2月下旬には、JICA研究所において、「援助の氾濫」のテーマで共同ワークショップを開催することになっています。

開催情報

開催日時:2013年12月9日(月)~2013年12月20日(金)
開催場所:ドイツ

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
トピックス一覧

RECOMMENDこの記事と同じタグのコンテンツ