北東アジアの相互協力による開発に向けて:JICA研究所北野副所長が韓国で開催された国際会議で発表

2014.11.11

10月31日から11月1日までの二日間、韓国ソウルにて、北東アジア開発フォーラムが開催されました。北東アジア地域は、世界の経済成長の牽引役であり、また、開発援助の重要な担い手でありながら、これまで域内の知見の共有を進める取組は十分に行われていません。本フォーラムは、その知見の共有を目的として、国連アジア太平洋経済社会委員会(Economic and Social Commission for Asia and the Pacific:UNESCAP)北東アジア事務所および韓国国際開発協力学会の共催により、開催されました。

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会議参加者一同

今回のフォーラムには、北東アジア域内から日本、韓国、中国、ロシア4か国の開発研究者と実務家が一堂に会し、日本からは日本国際開発学会の関係者とともに、JICA研究所の北野尚宏副所長が参加しました。

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北野副所長(右から2番目)

北野副所長は開発協力経験を共有するセッションにおいて、研究所の成果を基に、JICAの開発支援事例や、北東アジア諸国との協力事例を発表しました。開発支援事業の事例としては、タイの経済成長を支えた東部臨海部の開発事業や、ゲイツ財団と連携し債務返済に革新的な手法を用いたパキスタンでのポリオ撲滅プログラムなどを紹介しました。また、北東アジア諸国との連携事例としては、韓国国際協力団(KOICA)と協力して防災の能力強化を図る取組や、中国農業大学ととともに実施したアフリカの農業開発の研究、日本とロシアが連携して実施したアフガニスタンにおける麻薬取締強化の協力などを取り上げました。その上で、日本は従来より南南協力や三角協力を重視しており、日本と韓国、中国、ロシアが開発協力の分野で協調していく意義は大きい旨述べました。

同セッションでは、韓国、中国の研究者の発表に加えて、ロシアの発表者より同国のODAの動向について紹介があり、その後参加者の間で、将来的な連携の可能性も含めて、活発な意見交換が行われました。

開催情報

開催日時:2014年10月31日(金)~2014年11月1日(土)
開催場所:韓国、ソウル

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