アフリカの「緑の革命」を追って:研究成果まとめた書籍刊行

2016.01.22

JICAは、2008年の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)で、アフリカでの米生産を10年間で倍増することを目標としたイニシアティブ「アフリカ稲作振興のための共同体 (CARD: Coalition for African Rice Development)」を発表しました。このイニシアティブに基づく米増産の取り組みの効果について、JICA研究所の研究成果をまとめた書籍「In Pursuit of an African Green Revolution: Views from Rice and Maize Farmers' Fields」がこのほど、Springer社から発行されました。

編者は、JICA研究所の研究プロジェクト「サブサハラ・アフリカにおける米生産拡大実証分析」の研究代表者、大塚啓二郎政策大学大学院教授と、メイズ栽培の研究を続けてきた世界銀行のDonald F. Larson氏です。

本書では、アフリカの「緑の革命」に関して、米の緑の革命は、アジアで実施された品種改良や肥料などの技術の移転、栽培技術の適用によって可能だとし、研修により、適切な栽培技術を身に付けることが重要と強調しています。

JICA研究所の畝伊智朗所長は、本書の序文(Foreword)で、「アフリカが今後成長するかどうかは、農業セクターで成果が出せるかどうかにかかっている。農業開発は、サブサハラ・アフリカの貧困削減と食糧安全保障に必要不可欠であり、これらの目的を達成するために、米は大きな可能性を持つ」と述べています。

アフリカでも緑の革命は実現するか。 ウガンダでの指導(写真:佐藤浩治/JICA)

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