No.45 The Ties That Bind: Part 1 (1950s-1990s) Japan–South Asia Relations and Decades of Development Cooperation Partnership
JICA緒方研究所について
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この二部構成のシリーズの最初の論文である本稿は、日本の政府開発援助(ODA)を通じた日-南アジア関係を検討し、南アジア諸国の事例をほとんど見過ごしてきた、日本のODAに関する先行研究に重大な貢献をもたらすものである。日本は1954年に南アジア地域への援助を開始し、1958年に初めての対インド円借款を、1960年代初頭に対パキスタン円借款を供与した。南アジアは20世紀を通じて一貫して日本の借款やその他の援助の受取国であり続けたにも関わらず、日本政府は1970年代に東南アジアや中国への注目を高め、南アジアの相対的な重要性は数十年間にわたり低下した。また歴史的、経済的、戦略的にも、アジアの他の地域と比較して、南アジアは日本政府にとってそれほど重要ではないとみなされてきた。この論文は、援助、すなわちODAは、それでもなお日本と南アジア諸国との関わりの継続的な手段となってきたと主張している。例えば、1998年に日本がインドとパキスタンの核実験を強く非難したことで両国の関係は悪化した。しかし21世紀初頭からは、アジアにおける経済的および戦略的なダイナミクスの変化が、日本の南アジア地域に対する関心を再び集中させ、日本の援助とともに関係は大幅に改善した。この時代の側面については、本シリーズの第2部で議論する。
キーワード: 日本、南アジア、戦後、ODA研究、対外援助史、社会経済・技術協力、核実験