No.20 条件付き現金給付政策(CCT)に関する考察:近年の研究動向から
JICA緒方研究所について
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貧困の世代間連鎖の解決が重視される中、1990年代後半より、中南米を中心に社会保障政策の一環として「条件付き現金給付政策(CCT)」が開始された。開始から四半世紀近く経過し、現在、50を超える国・地域で採用されるなど、主要な開発援助政策の一つとなっている。多くのCCT政策ではランダム化比較試験などを始めとした厳密なインパクト評価を採用し、その効果検証が積極的に行われてきた。本稿ではCCTが家計や地域・社会に与えた影響やいくつかの論点を軸に、最新の研究を含めた既往文献について整理を行い、今後の政策的示唆を考察していく。
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