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Knowledge, Attitudes, Practices, and Perception of COVID-19 Preventive Measures Among Adult Residents of Matadi (Democratic Republic of the Congo) After the Third Epidemic Wave

  • #その他論文等

背景

コンゴ民主共和国を含め、アフリカ諸国の政府は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの初期段階で、感染を抑えるための厳しい公衆衛生対策を実施しました。そうした制限措置は、コンゴ民主共和国におけるCOVID-19の発症率と関連死の低減に貢献したと考えられていますが、国民の感染予防策への知識とその遵守状況に関するデータは限られています。本研究は、マタディの成人住民におけるCOVID-19の感染予防策に対する知識、認識、態度、実践とそれらに関連する要因を評価し、COVID-19への対応が緊急事態から平時の状態に移行する中で戦略を調整するためのエビデンスを得ることを目的としました。

方法

2021年10月に実施された、住民を対象とした横断研究のデータを使用しました。同意した参加者は、モバイルアプリ(Epiccollect 5)を使用して各回答者が同一の順に整理された質問表に回答しました。なお、この質問表は一般の人が回答しやすいかなどを事前に試験したものです。STATA 15.1を使用して成人参加者のデータについて単変量解析と多変量解析を行い、適切な知識、適切な認識、積極的な姿勢、適切な実践に関連する要因を特定しました。

結果

二次分析では1,269人の成人回答者を対象としました。回答者の6人に1人が女性で、年齢の中央値は36歳でした。ほとんどの回答者(76.5%)が感染予防策について適切な知識を持っていました。適切な知識を有する人の割合は、40~49歳の回答者では18~28歳の回答者の1.7倍で、職業教育を受けた回答者では、正規の教育を受けていない回答者の2倍となりました。回答者の45%は、感染予防策が効果的であると認識しており、適切な認識には、教育レベル、職業、平均世帯月収、適切な知識が関連していました。積極的な姿勢を示した回答者は40%にとどまり、積極的な姿勢には、年齢、教育レベル、適切な知識が関連していました。適切な実践を行っている回答者は5.8%で、それには、適切な知識、姿勢、認識が関連していました。

結論

ほとんどの回答者は適切な知識を有し、政府に関連するCOVID-19の感染予防策について適切な認識を持ち、ある程度積極的な姿勢を示していたものの、適切な実践のレベルは非常に低い状況でした。ワクチン接種の導入を含む現在のCOVID-19の感染予防戦略を調整し、効率的で状況に応じながら、リスクグループに特化した介入を行う必要があります。本研究で得られたエビデンスにより、将来の感染症の流行に対する備えと対応を改善できると考えられます。

著者
Yannick Munyeku-Bazitama、 Patient Okitale-Talunda、 Justus Nsio-Mbeta、 Patrick Mpingabo-Ilunga、 Paul Tshiminyi-Munkamba、 Aimé Umba-Phuati、 Jacques Kimfuta、 Ferdinand Ango-Phukuta、 Goethe Makindu、 Raymond Mufwaya-Nsene、 浅利 亮子、 牧本 小枝、 Steve Ahuka-Mundeke、 磯野 光夫、 Sheila Makiala-Mandanda、 Jean-Jacques Muyembe-Tamfum
発行年月
2024年6月
掲載誌
Frontiers in Public Health
言語
英語
ページ
13
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #保健医療
DOI
https://doi.org/10.3389/fpubh.2024.1363717
研究プロジェクト