Community-Wide Support for Primary Students to Improve Foundational Literacy and Numeracy: Empirical Evidence from Madagascar
JICA緒方研究所について
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サブサハラアフリカ地域では、初等教育就学年齢の子どもたちの80%以上が読解と算数の基礎を習得しておらず、「学習の危機」が深刻な状況にあります。かかる背景のもと、JICAの技術協力を受けて、マダガスカル教育省により、保護者、教員および地域住民の協力を通じて子どもたちに対して補習活動を展開するための介入パッケージが開発されました。同パッケージは、学校運営と教授法のコンポーネントから構成されています。
本研究において、ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)により介入パッケージの効果を検証したところ、同パッケージにより3~4ヵ月間の補習活動が実施され、読み書き・計算の学習成果が向上したことが明らかとなりました。具体的には、マダガスカル語で書かれたパラグラフを読める子どもの割合が約21%ポイント増加しました。また、数と計算については、介入パッケージにより標準偏差0.40の学習成果の改善が確認されました。これらの他、留年率の低下や初等教育修了資格試験の合格率の改善が図られました。これらの結果は、子どもたちに対する学校・地域ぐるみの支援の力を示すものです。
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