A longitudinal study examining determinants of essential health services during the COVID-19 pandemic in regional referral hospitals across Uganda
JICA緒方研究所について
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新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)のパンデミックは世界中の基本的な医療サービスに大きな混乱をもたらしました。サブサハラアフリカでは、ロックダウンによってウイルスの感染拡大を初期の段階で抑えることができた一方で、その後はCOVID-19以外の医療サービスに悪影響が及びました。
ウガンダ政府は、厳しい移動制限を実施しましたが、社会経済活動への配慮から次第に緩やかな制限へと移行していきました。本研究では、COVID-19対策がウガンダの病院へのアクセスに及ぼした影響を評価しました。2019~2021年にかけて、4つの地域レファラル病院(regional referral hospitals: RRH)の月ごとの外来患者データを使用して、縦断的観察研究を実施しました。分娩、妊婦健診(antenatal care: ANC)、マラリア検査、HIV検査、抗レトロウイルス療法( antiretroviral therapy: ART)、糖尿病治療、小児予防接種の7つの外来サービスを調査対象としました。分析には、オックスフォード大学のデータベースから取得したCOVID-19新規感染件数、厳格度指数、ワクチン政策指数が含まれ、多変量混合効果モデルを用いて、外来患者数とこれら3つの指標との関連性を評価しました。
その結果、政府の対策が厳しくなるほど、分娩、ANC、マラリア・HIV検査、糖尿病治療へのアクセスが低下することが明らかになりました。また、COVID-19感染件数の増加は分娩に関するサービスに悪影響を及ぼしましたが、ワクチン政策は分娩および糖尿病治療にプラスの影響を与えました。また、ARTサービスについては、期間を通して利用が比較的安定していました。
さらに、人口の少ない地域にある病院は、人口の多い地域にある病院よりも大きな影響を受けていました。厳しい移動制限は、重要な医療サービスへのアクセスを妨げる結果となりました。本研究は、新たなパンデミックの発生時にも日常的な医療を維持できるよう、柔軟で持続可能な対策の必要性を示唆しています。