国際機関に対するODAと日本の財政貢献の史的変遷—大災害後の援助・二国間援助組織における国際機関連携を含めた考察

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多国間援助ともいわれる国際機関に対する政府開発援助(ODA)は、二国間援助と並び、ODAの二つの主要形態の一つであるが、JICAなどを通じた二国間ODAと比べて先行研究が格段に少ない。日本の国際機関に対するODAは、どのような史的変遷を経て、ODAの重要な構成要素の一つとなるに至ったのか、また、その内訳・注目される拠出形態・援助分野や、日本のODA政策・国際機関外交および二国間援助やJICAなどとの関係は、それぞれどのようなものか。本論文では、日本の開発援助協力の歴史を踏まえて、この国際機関に対するODAに関して、その規模やODA全体に占める割合およびそれらの時代背景・要因などに着目し、1950・60年代、1970~90年代、2000年代以降の3期に分け、その史的変遷を検討することで、その概要や特徴などを明らかにした。また、具体的な出資および基金ならびに大災害後の援助・二国間援助組織における国際機関との連携などを考察して、実務への示唆を提示した。

著者
坂根 徹
発行年月
2020年12月
言語
日本語
ページ
27ページ
研究領域
開発協力戦略