No.4 Estimating the Economic Viability of Long-Term Investment in Flood Protection: Case Study of the Natorigawa River

  • #リサーチ・ペーパー

防災投資は、仙台防災枠組においてその重要性が強調されているように、災害被害を軽減するために必要不可欠なものである。治水事業において新規プロジェクトの経済評価は実施されているものの、流域や地域単位で過去に積み上げてきた投資についての評価はなされていない。治水投資の政策決定に役立つエビデンスを提供するには、地域への発展効果を評価する手法が必要である。本研究では名取川流域をケーススタディとして、流域単位での長期間にわたる治水投資の効果を評価する手法を提案した。名取川流域の約70年間の投資は、過去と将来の便益を合わせて、費用便益比が6.1と推定され、費用対効果が高いことがわかった。本手法を開発途上国の流域で適用するためには、限られたデータと能力を考慮し、簡素化する必要がある。気候変動による影響、大規模施設の更新コストを考慮することが今後の課題である。

キーワード: 事前防災投資、費用対効果分析、洪水シミュレーション、エビデンスに基づく政策決定

著者
石渡 幹夫、 坂本 壮、 佐々木 大輔
発行年月
2023年9月
言語
英語
ページ
31ページ
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #防災
研究領域
開発協力戦略
研究プロジェクト