【開催報告】「2019年度高校生国際協力体験プログラム」を開催しました

2020年1月10日(金)にJICA北海道センター(帯広)で「2019年度高校生国際協力体験プログラム」を実施しました。今年は、道内各地の高校生23名が参加してくれました。メインテーマは「私たちの未来を想像する:持続可能な社会のために私たちができること」としSDGs(持続可能な開発目標)を中心に日本と開発途上国の関係や国際協力の大切さを学び、日常生活の中でどう行動につなげるか考えてもらいました。

2020年1月29日

~ワークショップから「共生」を学ぶ~

SDGsについて理解を深める

「人間ビンゴ」に挑戦!

親善交流会の参加者全員で

笑顔で集合写真

 午前中はSDGsの概要を学んでもらいました。まずはウォーミングアップ。SDGsを紹介するビデオを見ながら、カードを使ってかるた形式でSDGsの17の目標を学びました。次に、JICA職員からSDGsの概要、日本の立ち位置や世界の様子について説明がありました。最近は様々な場面で耳にすることも多くなったSDGs:持続可能な開発目標について、知っているようで知らないことも多かったのではないでしょうか。

 お昼は立食形式の親善交流会がおこなわれました。英語を使って留学生との「人間ビンゴ」に挑戦!アフリカからの留学生との英会話に初めは少し緊張している生徒さんもいたようですが、徐々に打ち解け積極的に会話を楽しむことができたようです。

 午後のテーマは「共生」。まずは、シリアでの青年海外協力隊(職種:視聴覚教育)の経験のある職員の体験談を聞きました。現地での生活や視聴覚教育隊員としての活動について、また紛争前後のシリアの映像を通して平和や難民について、じっくりと考える時間を持つことができました。
 次に、グループに分かれてワークショップ「ひょうたん島問題」に挑戦しました。架空の島「ひょうたん島」に別の2島の住民が移住してきたことから起きる様々な問題—文化の違い、生活環境など—について解決策を議論しました。参加者たちはそれぞれの立場から、問題解決のために1時間以上かけて話し合いを行いました。立場によって異なる意見があるなかで「共生」することの難しさを実感していただけたのではないかと思います。

 最後に自分が10年後どんな仕事をしているかSDGsとの関連性を意識しながら紙に書き出してもらいました。その後に生徒のみなさんそれぞれの10年後の自分の未来のイメージを紹介し合う形で交流の時間をとり、とても盛り上がりました。

 1日のプログラムを終えた高校生からの感想の一部を、以下にご紹介します。
・文化、言語の壁をどうやったら越えられるのだろうと考えさせられました。
・ほかの国の人とコミュニケーションをとれたり、SDGsについてより詳しく知ることができて良かったです。SDGsの目標をすべて達成できれば、持続可能な社会を実現できると思いました。
・持続可能な社会にするためには今も豊かで後の世代も豊かにならなければならない。自分には何ができるか、それはSDGsの17の目標にもある通り、人は平等に生き、誰かを守れる行動をしなければいけないと感じました。One for all, all for oneの精神で人のために、困っている人のために海外へ自分の足で行ったり、今自分にできることを考え、尽くせる人になりたいです。

【JICA北海道(帯広) 古川 浩一職員より】
 今回のプログラムで知った事、考えた事、気づいたことを今後の高校生活に生かしていただきたいと願っています。また、このプログラムを通して出会った仲間とのつながりはとても貴重なつながりになるのではないでしょうか。今回のワークショップの中で高校生のみなさんがイメージし紙に書いた10年後の自分の姿を実現できることを応援しています。そして、仲間と共に話し合った自分の未来の姿を実現するための一歩一歩が、世界の未来をより良い状態へ変化させていく一歩一歩となるでしょう。