【地方創生／多文化共生】日本初のタイFFTボランティア がCool釧路市観光大使に就任

タイ国FFTボランティアが釧路市の観光振興に貢献

タイ政府の国際ボランティア事業「Friends From Thailand(以下、FFT)」として、JICA釧路デスクも支援・協働して、本年9月から北海道釧路市阿寒湖温泉地区で活動していたタイ人ボランティアが、3か月間の任期を終え、帰国の途に就きました。

日本初のタイFFTボランティアとして釧路市に派遣されたのは、コーラワン・コーサ—ギッチャールートさん（通称ゲーンさん）。日本への留学や日系旅行会社での勤務経験もあるゲーンさんは、9月26日から12月22日まで、NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構を拠点に、釧路市阿寒湖温泉地区をはじめ北海道東部の雄大な自然やアイヌ文化等を体験しながら、タイ人ならではの目線からSNS等で地域の魅力を発信するとともに、タイ人向け旅行商品の開発を行いました。

釧路市副市長らに向けた最終活動報告が行われた12月21日、釧路市は、タイ帰国後もゲーンさんに釧路市のPRをタイから発信してもらうべく、外国人初となる【Cool釧路市観光大使】としての任命式も行いました。

活動のほんの一部ですが、今回ゲーンさんがタイからの旅行者に向け作成したモデルコースの1つをご紹介します。
(ページ下部の関連ファイル参照：「タイからの旅行者向け モデルコース」)
※北海道三大名橋の一つ、幣舞（ぬさまい）橋から見た夕日、炉端焼き、アイヌコタンでのアイヌ文化体験、そして温泉でのリラクゼーションなど、タイ人の目線から見た釧路市の魅力がふんだんに盛り込まれたモデルコース。2ページ目には阿寒湖温泉地区の概要がタイ語でまとめられています。

FFTは、タイ外務省国際協力局(Thailand International Cooperation Agency; TICA)が国際協力事業の一つとして実施しており、「JICA海外協力隊」に類似したボランティア派遣事業です。2003年より開始し、これまでにカンボジア、ラオス、ベトナム、ベナン、モザンビークなど、アジア・アフリカの9ヶ国へボランティアを派遣してきました。FFTボランティアが日本へ派遣されたのは今回が初めてであり、国際協力機構（JICA）が実現に向けて協力しました。

本取組は、釧路×タイの観光客の増加や交流人口の増加のみならず、タイの若手人材育成と、ボランティアという外国人材を通じた多文化共生・地方創生の推進という新しい形の国際協力の先駆けとして、今後も発展していくことが期待されています。

JICA北海道（帯広）は、これからもゲーンさんの活躍を応援しております！

【ゲーンさんプロフィール】
タイ・バンコク出身。東海大学文学部メディアスタディ学科卒業。卒業後、在タイ日系旅行会社などに勤務経験あり。これまで東京オリンピック関連事業やタイTV局やブロガーによる訪日旅行通訳に従事。自身もブロガーとして20万人以上のフォロワーを持つ。