【研修コース】研修員が作成・実践したアクションプランがフィリンピン経済開発庁の「革新的プロジェクト」に認定!

2023年1月20日

研修で学んだことが、現地で高く評価されています!

農業高校で青少年を対象にワークショップを開催しているRJさん(写真手前)

JICA北海道センター(帯広)の研修コースに参加したフィリピン人研修員のMr.Dolaypan Roel Jr(ドレイパン・ロエル・ジュニア、通称RJさん)が研修の最後に作成したアクションプランを現地で実践したところ、その取り組みがフィリピン経済開発庁の『革新的プロジェクト』に認定されました。

RJさんが参加した研修コースは、JICA北海道センター(帯広)がインサイトマネジメント株式会社に委託して2022年5月~6月に実施した「戦略的マネジメント・マーケティングによる持続的地場産業研修(A)」(オンライン)。
RJさんは、研修で学んだ「戦略的システムとしての持続可能な農業・地域振興」をもとに、地元の農業学校などで肥料生産や土壌改善から農業廃棄物利用に至る包括的な有機農業の促進に取り組んでいます。
以下、採択されたプロジェクトについてRJさんからの報告です。

若い世代が未来の農業の担い手になるために

地元の青年、学生による特産のマンゴーの加工実習の様子

実習後の記念撮影

採択となった事業はVOICEプロジェクト (ビスカヤ州における経済的持続を目的としたインキュベーションセンター利用最大化のためのプロジェクト)です。

ビスカヤ州では、ほとんどの農業者は高齢者であり、若い世代は農業分野のへ参入に関心がありません。これらの問題への改善策として①農業者に対する持続可能な農業手法の普及、②学生・若者の興味を捉えた農業への動機づけが必要と考えました。そこで、地元のヌエバビスカヤ農業学校に農業者、学生、起業家が持続可能な農業・農業手法の基本、起業家精神、マーケティング、持続可能な農業手法の普及に関して学習および学び直しができるインキュベーションセンターを設置し、持続可能な農業技術や商品開発を指導することにしました。

このプロジェクトの企画に当たっては、帯広の研修の最終日に発表したプロジェクト案に対して、仲間の研修員、講師、JICAの方々から非常に有益なコメントをいただき、ビスカヤ州における農業由来の温室効果ガス排出の減少を目指しています。

RJさんは研修で学んだ食料の生産-加工-流通-販売の一覧のプロセス(フードバリューチェーン)全体への働きかけの重要性を理解し、今後は各段階の当事者を含めたプロジェクトの提案も検討しています。

RJさんのプロジェクトの詳細は、昨年の農水省主催の「サステナウイーク」(2022年9月17日から27日)のイベントとして参加した以下のオンラインイベント「サステイナビリティ祭り」のフィリピンページで紹介しています。


JICA北海道センター(帯広)は、引き続き研修成果を実践するRJさんを応援します!