無償資金協力交換文書の署名:イサベラ州カウアヤン市における米加工システム整備による近代化を支援
2026.02.16
2026年2月16日、国際協力機構(JICA)は、フィリピン共和国のマニラ首都圏にて、農業省との間で、イサベラ州カウアヤン市に「米加工システム(
Rice Processing System
:RPS
)」を整備するための無償資金協力(17
億円、約6
億5,200
万ペソ) の供与に関する交換公文へ署名しました。当日の署名は、フィリピン共和国のフランシスコ・ティウ・ラウレル農業大臣と、JICAフィリピン事務所の馬場隆所長の間で取り交わされました。
本協力は、日本の「経済社会開発計画」の枠組みで実施され、フィリピン農業省とともに、国家食糧庁(NFA) が主体となり実施されます。NFAは、国内農家からの籾(パライ)の買い付け、米の備蓄管理、災害時の食糧確保など、国家の食料安全保障の中核的役割を担っています。政府の推計によると、収穫後の過程で発生する米の損失は約16%にのぼり、その多くが乾燥や精米工程で生じています。国内屈指の米生産地であるイサベラ州の中でも、カウアヤン市は上位
3
位の生産量を誇る一方、近代的な乾燥・精米施設が不足していたため、農家の収益が伸び悩み、NFA
による買い付けも収穫期には追いつかない状況 が続いていました。
今回の無償資金協力により、NFAカウアヤン施設に以下のポストハーベスト設備が導入されます:
・機械式乾燥機
・多段式精米機
・穀物サイロ など
また、フィリピン政府は、これらの設備を収容する倉庫の建設、関連インフラ、電力・水道などのユーティリティ、人員配置などを負担します。本協力により、カウアヤン市および周辺地域の少なくとも
5,000
人の稲作農家が、NFA
の買付プログラムへ参加しやすくなり、収益の向上が見込まれます。
JICA馬場所長は次のように述べています:
「今回整備される米加工システムは、NFAが十分な米備蓄を維持しつつ、収穫後損失を削減し、米の品質を高めることに貢献します。最終的には、農家がより豊かになり、フィリピンが食料安全保障と強靭性を高めることを目指しています。」
JICAはこれまで、
・国営灌漑施設の建設・改修
・稲作研究の発展支援
などを通じて、フィリピンの米生産性向上に長年貢献してきました。今回のRPS整備は、フィリピンの強靭で安全な社会づくりを支えるパートナーとして、
JICAが新たに刻む重要なマイルストーンとなります。
関連リンク:
JICA Grant to Establish Modern Rice Processing System in Isabela | Where We Work - JICA